チルドレン
夕刻、原稿の想を練りつつ(←ここ重要)テレビ朝日「スーパーJチャンネル」を軽視聴。
「チルドレン官邸へ」
というテロップを出してニュースをやっている。
自民党の新人議員が首相官邸を訪れたというお話なのだが、なぜ普通に「新人議員」と言わないのだろう。
なんとかして「小泉チルドレン」という言葉を使いたい、ということなのか?
「チルドレン」以外にも、「マドンナ」、「シスターズ」、「劇場」、「サプライズ」……と、21世紀のニュース原稿は常套句の嵐。まったく。
個人的には、「小泉チルドレン」という言い方は、好きになれない。
- もともと、この言い方は、'70年代の音楽雑誌でしきりに使われていた「ディランズチルドレン」のパクリだと思う。初出はたぶん、ローリングストーン誌あたり。
- いや、パクルのはかまわない。でも、なんだかパクリっぷりが不愉快なのだよ。リスペクトがない、というのか。
- 「ディランズチルドレン」における「チルドレン」は、「ディランの影響下にある」「ディランのスタイルを継承している」「ボブ・ディランへの尊敬を表明している」という感じのニュアンス。だから、チルドレンたちは徒党を組んだりはしない。
- それが、「小泉チルドレン」の場合、モロに「子分」という意味合いで使われている。
- 第一、パクるにしても「小泉ズチルドレン」と、きちんと「ズ」をつけるのが礼儀なんじゃないのか? ディラン、および英文法への。
- 小泉ズが、ヘンな日本語だというのはわかる。でも、それを言うなら、小泉チルドレンだって十分にヘンなわけなんだし、そもそもこういう場面で安易に横文字に頼ることをやめればこんな奇妙な言葉は生まれていない。
- 小泉組、小泉軍団、小泉派……という、日本語のキャッチフレーズがどれもピッタリ来ないというのは、まあわかる。
- 「非派閥的で、集団としてまとまってはいないんだけど、なんとなくわらわらと寄り集まっている感じ」を表現するには、どうしても「チルドレン」みたいな軽薄なニュアンスの英語が必要だった、と、そういうことなのだろうな。
- 百歩譲って、小泉チルドレンは許すとして、こいつをまた無批判に応用するのはどうなんだろう。原チルドレン、野村チルドレン、星野チルドレン……少なくともオレは気持ち悪いぞ
- いや、わかった。原チルドレンその他も認めてやる。でも、「ボビーチルドレン」だけは勘弁してあげてほしい。だって主体であるボビーが外人さんなわけだから、せめてボビーズチルドレンと呼んでやってくれ。たのむ。
さあ、仕事仕事(棒読み)
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