« 新刊のご案内 | トップページ | 電話 »

2008/06/08

ごあいさつ

 久しぶりです。
 すっかりご無沙汰してしまいました。
 6月はぼちぼち更新しようかな、と思っています。
 以下、この数ヶ月の近況などについて、少々。

  • 4月から5月にかけて訪れたスケジュール危機は、なんとかしのぎ切った。っていうか、過ぎ去った時点で振り返ってみれば、達成と挫折の間にはたいした違いはないのだね。去る者は日々に疎し。♪時間と忘却だけが友達さ。
  • レッズのホームゲームに何回か出かけた。もちろん自転車で。
  • サイクルコンピュータのOdo(←昨年7月以来の総走行距離)は、08年6月7日現在で2794.3km。5月は雨続きであんまり走れなかった。
  • 出来心でサドルを購入。6000円ぐらいする華奢でスポーティーで工芸品みたいに綺麗なブツ。でも、乗ったら痛くてダメ。ウレタンのカバーを買ったのだが、これをつけるとせっかくの美麗なフォルムが台無し。しかも痛い。血流も阻止。最悪。かといって古いのは捨てちゃったし。どうしよう。で、若干おっさんくさい仕様の半端スポーツサドル(3500円)を購入。オレは何をやっているんだろう。これもちょっと微妙。きっと早晩嫌いになる。でもって、みっともないママチャリ仕様の、デカいケツ御用達の、椅子みたいなサドルを買う……のはイヤだぞ畜生。
  • さる筋を通じて地デジのテレビ(←シャープ製、37V型、液晶、フルハイビジョン倍速)を入手した。「購入」と表記していないところが当エピソードのミソ。IT業界にうごめくモニタ利権? いや、ここはひとつジュール・リメ杯にまつわる奥ゆかしい故事になぞらえて、「永久保持」という言葉を使いたい。栄光ある借財。非政府開発援助。
  • っていうか、週刊誌にテレビ批評コラムを連載しているライターのテレビが、10年モノの非フラットディスプレイの25型ブラウン管であって良いはずがなかったということを考えれば、業界はもっと早い時期に対応しておくべきだった。のかもしれない。
  • 映像を見てびっくり。なるほど、オレの家にはこれまでずっと20世紀の映像が流れていたわけだな。昭和の時間とともに。
  • で、停滞型タイムマシンとしてのブラウン管テレビと、時間停止装置としてのVHSビデオのゴールデンコンビが醸す反時代的な空気が、オレのコラムに暗い背景を与えていたわけだな。反省せねばならない。
  • WOWOWに加入。ユーロ2008目あて。テレビの画面が広くてきれいだとサッカー中継が倍ぐらい魅力的に見えるからね。
  • ちなみに言えば、ハイビジョン映像によって魅力を増したものの第一は、なにより大自然の映像だ。空、海、森、山岳、花、動物、そして爬虫類。まったく素晴らしい。
  • とは申せ、ここ数日、各局が軒並みヘビーローテーションで流している大自然地球環境エコ説教番組(環境週間だとか、そういうカラミなのか?)には、正直、閉口している。いいかげんにしてほしい。テレビの中の人たちは、視聴者を三歳児だと思っているのだろうか?
  • どうしてキミらは朝から晩までオレを啓蒙しようとするんだ? 「このイベントが環境のことを考えるきっかけになってくれれば……」って、あんまり人をバカにしたハナシじゃないか。つまりアレか? オレらパンピーは、エコを謳ったイベントでセレブの皆さんが説教を垂れないと環境のことなんか考えない、と、キミらはそういうふうに考えているのか? 庶民は水道の蛇口みたいに単純な心を持っている、と。
  • 冗談じゃないぞ。
  • 第一、セレブで金持ちでハイソでハイファッションなキミらは、巨大なエネルギー消費主体そのものじゃないか。あらゆる活動により手間とカネのかかった商品を介在させつつ、不断の躁状態で説教を垂れ続けているわけだから。
  • そういう連中(フェラーリだのベントレーだのをガレージにコロがしておいて、でもって、誕生日のプレゼントにプリウスを買うことで地球環境に貢献できると考えてるみたいなおめでたい空想家)の口から「地球環境について考える機会を持ってほしい」だとか、きいたふうな演説を聞かされて、どうして感動しなけりゃならないんだ? こんなにも静かに蟄居して、著書の増刷さえ自粛しているオレが。
  • 「地球のためにできること」だと? そうだな。まず無駄な旅に出ないことだ。ついでに、不必要なイベントで大気を暖めないでくれるとありがたい。頼むぞ。
  • 大自然映像とは対照的に、高品位の画像によって馬脚をあらわしている分野もある。たとえば、ひな段バラエティのスタジオ映像とか。下品な絵は、高い解像度で見るとより下品になる。久本あたりのアップだとか、欽ちゃんの歯の汚さなんかも、ちょっとキツい。ドラマも。つまり、スタジオ撮影のものは、おおむねダメだということだな。
  • スポーツ番組は、迫力が増して良くなる。でもTBS経由でユーロを見る気持ちにはなれない。ベッキーと加藤のあのテンションに、私はもはや追随できない。5分が限度。残念だが。

 長くなってしまった。トルコVSポーランド戦に備えて寝よう。
 ではまた。近いうちに。

|

« 新刊のご案内 | トップページ | 電話 »

コメント

トルコ対ポルトガル戦の間違いでは?
デコがわりと活躍してましたね。

投稿: 懲りずにスペインに期待 | 2008/06/08 09:35

更新、嬉しいです。
テレビ救急箱も楽しく読みました。

投稿: torira | 2008/06/08 10:44

>トルコ対ポルトガル戦の間違いでは?

おお、そうでした。
昨晩は結局そのまま寝てしまって見ていません。本日(6月8日)夕方の再放送を確認するつもりです。

ヨーロッパの大会は厄介ですよね。
夜中にナマ観戦を続けていると、国内時差ボケ(←前回のユーロの際には、昼夜逆転した記憶があります)になってしまいますから。

投稿: 小田嶋 | 2008/06/08 10:46

お元気でなりよに
20世紀に綴られた映像だけで
終わりそう~

投稿: KAJII | 2008/06/08 11:07

待望のオダジマ先生のblog更新。
あまりの嬉しさに小躍りしたいほどです。

さっそく、エントリーを拝読させていただきました。
あぁ、やはりいつ読んでも最高。

今後の更新も楽しみにしております(救急箱も拝読しました。
とくに「やんちゃ」「ドS」から、TVによる暴力の肯定が生じて
いるという洞察力には賞嘆しました。さいこーです)。

投稿: hiro | 2008/06/08 14:27

久しぶりの更新を楽しく拝読しました。
ありがとうございます。

ところで小田嶋様はMXテレビの「5時に夢中」という番組をご存じでしょうか…?
 
4月に関西から東京に帰ってきた私は、在京キー局制作の番組には全く興味を惹かれず、テレビはとても見る気になれないと思っていましたが、ある日、番組の内容も知らずに録画予約をしたのが「5時に夢中」でした。それは、夕方の生放送番組とはとても思えないほどの「壊れっぷり」です。東スポや夕刊紙をネタにした「シモい」話を中心に、ゲストが好き勝手なことを言い放つという趣向で、一~二昔前のテレビが持っていたと思われる「危うさ」感が充満している番組です。

その番組の中が、最近、「自主規制」をかけ始めたように思っておりまして。BPOのCMが入り、それに伴って、ゲストの口調もややおとなしくなったような。

もし番組のことをご存じでなければスルーしていただいて全く構わないのですが、もしご存じであれば、一つご感想などを頂けたら幸いかと。

投稿: George | 2008/06/08 18:55

自転車のサドルについて。
サドルは「腰掛ける」ではなくて、「お尻を置く」感覚で乗るものです。
これは、ママチャリ風の直立した乗車姿勢では無理ですね。
ある程度前傾がいる。
で、前傾するとなると、腹筋と背筋の筋力と持久力が必要と。
まあ、ざっくりこんな感じです。

でも、風を浴びながら、地上1.5mを疾走するのは気持ちいいですね。
人生の最後に見つけた無上の悦びです。

投稿: ベガルタファン | 2008/06/09 09:52

§テレビの設定について
サッカーなどを観る場合は、
ドットバイドット
ってのを選ぶとさらに綺麗に映ることがありますよ。

§テレビコンテンツについて
・BSデジタルの殆どが通販番組って、電波の無駄遣いすぎる...
・さぁ!これからEUROだ!
・でも同時進行だからSDモードか...
・TBSは..放送休止かよ
・そういえばNHK-HIって深夜放送してないね
・あぁHDで見慣れてたから情報が1/4になるとつらいなぁ
では、チェコVSトルコへ

投稿: 特異展 | 2008/06/16 03:40

更新再開?おめでとうございます。
あるマイナー雑誌の「入院は人を哲学者にする」をたまたま発見し、二重のボーナスのようで喜んでおります。
どんなに軽症であっても、入院は人をして「死」に向き合わせるのかもしれません。
エコロジー実践コラムニストとして、次回の更新は秋口でしょうか?

投稿: bbdqn | 2008/06/18 03:43

HDTV(米国での高品位テレビの総称 は、
簡単に享受しようと思えばパソコンモニタを使えばいいんですけども…

おだじませんせい!!

今日の笑顔アイコンはきびしすぎう!!

ひょっとして…ランダム…?

USBのワンセグスティックを買えばいくらでもフルハイビジョンに近いクオリティが得られる筈なんですよね。(またイヤな顔をされた!)まあ、フルハイビジョンよりは、普通のPC液晶モニタは低ランクなんですが。WXGAだったかWGXAという規格なら、フルハイビジョンよか更に高品位の筈であるまする。

投稿: ZAURUS遣い | 2008/06/18 22:36

今から2010をみよーかどうか思案中であるまする。

ランスヘンリクセンはもっかい一花咲かせていただきたし。ええ、出てるのはロイシャイダーですけども。なんとなく似てる二人おかしな二人。

投稿: ZAURUS遣い | 2008/06/18 22:41

XGA(1024x768)
WXGA(1280x768)
SXGA(1280x1024)
UXGA(1600x1200)
WSXGA+(1680x1050)
WUXGA(1920x1200) ←これがフルハイビジョン(1920x1080)を満足する最初の解像度規格
QXGA(2048x1536)
WQXGA(2560x1600)

ヤフオクでこんなかんじっす。http://search.auctions.yahoo.co.jp/search/auc?p=wuxga&auccat=0


てけとーなことゆうとったことが判明。

投稿: DOS/V遣い | 2008/06/19 02:05

一番胡散臭い中田英を批判できない小田嶋氏はいまいち弱い。
そこで信頼度を損ねている。
別宝リアルにはガッカリした。(柳下氏は少しよかった)
小田島とか高橋春男とか、意外にだめなんだよな。

投稿: あ~胸糞悪い | 2008/06/20 00:21

小田嶋氏が中田のことを好きか嫌いかなんてどっちでもいい

問題なのはその「視点」であり「語り口」だ

中田の批判が読みたいだけであれば、然るべきところで然るべき人たちと好きなだけ語り合ってきなよ
一杯いるだろ

あと中田が現役時代「ウジ虫」と呼んだスポーツ新聞あたりでもたくさん読めるしさ

な?

投稿: h | 2008/06/20 08:28

復帰の話、ありますよね

投稿: MSX遣い | 2008/06/26 06:54

ヨーロッパカップ、いよいよ決勝ですね。
楽しみです!

投稿: FX比較侍 | 2008/06/27 14:38

更新を楽しみにしておりました。

非常に読み応えのある記事で、やっぱり嬉しいです!

変な天気が続いてますが、お体気をつけてください

投稿: バストアップエクササイズ | 2008/06/28 10:39

取り巻きさんに援護射撃してもらえるのは気持ちがいいのかな?
いやなら、最初からコメント欄つけないか、許可制にすればいいだけの話。

んじゃ、少し表現変えましょう。
>「朝から晩までオレを啓蒙しようとする」「キミら」
>エコを謳ったイベントでセレブの皆さん
>そういう連中(フェラーリだのベントレーだのをガレージに
>そうだな。まず無駄な旅に出ないことだ。
>不必要なイベントで大気を暖めないでくれるとありがたい。
この中に、当然、中田英寿は入ってくるんですよね。
いざとなれば古館みたいに俎上にのせる覚悟はあるのですよ、ね。

別冊宝島Realで、額を地面にこすり付けて白旗掲げたような中田英寿論をみると心配になります。
(まあ、あーゆーのに熱狂する気持ちも分からなくはないが)

温暖化じゃなくて、サッカーのことだ。

中田にひれ伏して、
「違うのだよカネコくん」といっても、
カネコくん(や村上龍)への痛撃にはならないし、
タテ書きで歌え君が代といっても、
中田本人は、横文字の方が縦書より高級だと思っている節がある。
(この人、外国の固有名詞はすべて横文字表記だ)
それが、小田嶋氏のサッカーへの言及の瑕疵になっている。

あたらしいJFA会長も決まったことだし、思い出してしまった。

で、後藤健生さんが下戸だとかいうガセネタはどこでつかまされたのですか?

投稿: あ~胸糞悪い | 2008/07/13 11:13

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ごあいさつ:

« 新刊のご案内 | トップページ | 電話 »