テレビ出演始末
テレビに出たので、報告をば。
いくつか問い合わせのメールも届いているのでね。
そうだよ。前のエントリーで書いてた「イヤなこと」というのは、これ(テレビ出演)を指している。
いや、失敗だった。
人生の半ばを過ぎた人間は、余計なことに手を出すべきではない。
反省して、向こう10年はテレビに出ないことにしよう。
10年たったら出るのかって? ははは、還暦を過ぎたら話は別。それに、じいさんになると、うまいぐあいに羞恥心が摩耗して、テレビタレントとしての使い勝手は向上するはず。ま、生きてればだけど。
出演したのは、9月29日午後11時からフジテレビが放映した「告発!10人の怒れる芸能人」という番組。ちなみに、ラテ欄では「石原真理子VS記者で号泣!まさかのスタジオ退場にア然くりぃむ・柴田理恵がマジ大激論」てなことになっている。ま、改変期に粗製濫造されるタレント大量出演型ひな壇バラエティですね。全員が喚いているみたいな。「人間は人間にとって狼である」って言ったのは誰だっけ?
オダジマが画面に映っていたのは10秒ほど。発言はゼロ。紹介されてモゴモゴ言いながらアタマ下げただけ。
収録では、一応しゃべった(といっても、全部あわせて15秒程度)のだが、オンエアではカットされていた。
過激なことを言ったから編集されたというわけではない。
発言が削除された理由は、むしろ、私のしゃべりが微温的だったからだと思う。番組の構成上、どっちつかずなヌルいコメントはピックアップする価値がなかったということだ。
まあ、それ以前に、テンションが低すぎたのかもしれない。いわゆる、現場で言うところの「トーンが悪い」という扱いですね。
結局、つまんなそうにボソボソしゃべる人間は、あの種の、出演者全員が擬似的な興奮を自らに強いている「ぶっちゃけトークバラエティー」みたいな番組の収録現場においては、不要であるのみならず、有害だということになるのだと思う。エキサイティングであるべき現場の空気を沈滞せしめる悪しき要素なのだろうから。素面の人間が一人いると、酒席がシラケるのと似たなりゆきにおいて。
いや、余計なことをした。
反省して、しばらく蟄居しようと思う。
いまさらながら、安倍ちゃんの気持ちがわかる。
オレは、好きでオレをやっているわけじゃない。
他人は地獄だよ。
出演に至ったいきさつについて一応説明しておく。
- 9月のはじめに、突然、出演の内意を問うメールが届いた。
- 「うーん」と思って、一週間ほど返事を保留。だって、テレビだからね。影響デカいし。
- と、電話がかかってきて、「とりあえずお会いして」という話になる。「まあ、打合せぐらいは、してみてもかまわないかな」と思ったオレは、やっぱり軽率だったんだと思う。軽薄でもあった。反省している。
- 番組のコンセプトを聞いて、ちょっと尻込み。なんだか裁判仕立てのバラエティーみたいだし。そういうのに出るのってヨゴレじゃないのか、と、そう思ったから。
- 最初の直感に従えば良かった。
- でも、出演予定者の顔ぶれを見ているうちに、ちょっと興味が湧く。おい、リアル珍獣館だぞ。
- 女子アナとかもナマで見てみたいしなあ。
- 冥土のみやげに、一度テレビの収録というのを見ておくのも悪くないんじゃないか……と、徐々に心が動きはじめる。
- 「出番は、オンエアでは長くても5分ぐらいだと思います」「まあ、深夜の時間帯ですし」てな話をききながら「じゃあ、話のタネに一回出てみようかな」と決意。
- まあ、有り体に言えば、好奇心に負けたわけだよ。
以下、当日の様子など。
- 収録はオンエアの一週間前の土曜日。スタジオ入りは午後3時半からと言われていたのだが、当日になって、4時半からに変更。
- 場所は、お台場の「湾岸スタジオ」というところ。9月になってオープンしたばかりの、デカくて新しいスタジオだった。
- 4時過ぎに現場に到着。「週刊誌記者の人々」と書かれただだっ広い控え室に案内される。
- 控え室は、小学校の教室ふたつ分ぐらいのフローリングの空間。壁面の一つが鏡張りになっている。バレエ教室だとか芝居の稽古場みたいな感じでしょうかね。
- その広い部屋のド真ん中に会議用のテーブルがポツンとあって、人数分の弁当とペットボトルのお茶と紙コップが置いてある。
- その淋しい空間に、しばらく放置される。共演することになる2人のライターさん(と、そのマネージャーらしき人)と雑談するも、気持ちはどんどん沈んで行く。私以外の二人は、前回(去年の12月に、似たような番組があったらしい)の時にも出ていたらしく、多少手慣れた感じ。まあ、彼らは若い(20代&30代)わけだし、これからテレビの世界でノシて行く決意を抱いていてもおかしくない。でなくても、テレビを通じて獲得した知名度をほかの場所で生かす道はいくらでもあるはずだ。とすれば、どんな経験だって、糧にすることが可能だろう。
- でも、オレみたいなモノが、50ヅラ下げて、いまさら、こういう扱い(つまり、タレントでもなく、文化人でもなく、素人でもない、どうにも分類不能な使い捨ての出演者として、薄暗い控え室に放置されている状況のことだが)を受けて、この先何かにつながるようにも思えないのだな。ペーパーバックライターではあっても紙オムツじゃないわけなんだし。
- 5時過ぎに軽く打合せ。以前、出演打診の打合せの際に話した内容を台本みたいなカタチで要約したペーパーを渡される。なるほどね。
- ここから7時までさらに放置。最初の段階からスケジュールや場所について連絡を取り合っていた女性は、結局現れず。
- 7時過ぎに、スタジオに通されて、楽屋(っていうか、巨大なスタジオの、仕切りで区切られた裏の部分)の暗がりで30分間ほど待機する。
- この段階で、私の気分は、既に安倍ちゃんの辞任会見時ぐらいな水準に低迷していた。「あー、はやく帰りたいなあ」と。血圧はたぶん、100を切っていたと思う。
- 私は、出版界において「先生扱い」と呼べるほどの厚遇を享受している者ではない。でも、うちの業界の人々は、オダジマのような一出入り業者に対しても、一応、お客様としての扱いを適用することにしているわけで、そういう商習慣というのか、商品管理上の知恵というのか、まあ、「お互いに気持ちよく過ごすために、せいぜいデカ目のお世辞を発動し合おうではないですか」みたいな、暗黙の了解が、わたくしどもの業界をして、なまぬるい常連スナックじみた亜空間たらしめているわけだよ。良くも悪くも。
- であるからして、その、生き馬の目玉が無闇にウィンクを連発しているみたいなクソ甘ったれた出版業界の中で対人感覚の主たる部分を形成してきた人間であるオダジマにとって、テレビの世界の空気は、非常に荒れ果てた、血も涙もない風土であるが如くに感受せられたわけだ。
- なにしろ、ひとたびバラエティーの楽屋みたいな場所に置いてみると、オダジマは、いきなりゴミみたいな存在に変貌してしまっていたのだからして。
- ここでは、売れているヤツが一番偉い。
- ということは、オダジマは、たとえばくりぃむしちゅーあたりと比べて、100枚ぐらい格落ちになる。それはまあ仕方がないとしても、実際には、小島よしおだとかHGなんかよりもずっと格下で、もちろん軽部アナとか、あのへんの連中と比べても、比較にならない小物ということになっている。まあ、トウの立ったADみたいなもんだ。でなけりゃ、フロアにへばりついた昆虫ぐらいな立ち位置だろうか。
- うわあ。だよ。叫び出して走り回りたかったよ、オレは。
- でもって、出演待ちの間、いかにも「そのへんにすわってください」っぽく不規則に並べられたパイプ椅子のひとつに腰をおろして、大道具の影からモニタをぼんやりと眺めていると、そのパイプ椅子の前後を走り回るADのおにいさんやおねえさんたちが、「誰だ、このヒト?」みたいな、そういう一瞥を思い思いに投げかけつつ通り過ぎて行くわけで、これがけっこうコタえるのだな、出番待ちの、無名出演者の、ちょっとばかりナーバスになっている神経には。いや、つらかった。
- 出番用の台(っていうか、何と呼べば良いのだろうかね、あの「木っ端出演者運搬用ラジコン移動小舞台」みたいな装置を)を見て、さらに意気消沈したよ。「オレは、こんなモノに乗せられるのか?」と。
- 詳しく説明すると、私と、ほか二人の途中出演者であるライターさんは「畳1枚ほどの大きさの車輪付きの無線移動の箱」の上に並べた椅子に、3人、狭苦しく座らされていたわけです。
- その「箱」は、畳張りになっていて、なんだかコントで使うバカな装置みたいに見えて、そのことが私には大層つらかった。上から石油缶が落ちてきそうな、そういう安物セット感が横溢していたから。
ほら、シムラのバカ殿とかが、「イーンダヨ」とか叫びながら小麦粉のプールの中に運ばれていきそうな、そういうあざとい仕掛けにしか見えなかったのだよ。どこからどう見ても。 - いや、オレだって、万全の先生待遇で、学術的な見解を求められると思っていたわけじゃない。
- でも、事前の打ち合わせでは、なんとなく「証人」ぐらいの立場で、「雑誌取材の現場」について、知るところを述べてくださいという感じの説明を受けていたのだよ。
- あらためて考えてみれば、あのテの恥さらしバラエティに、「証人による証言」みたいな落ち着いたトークが混入する余地は皆無なわけで、してみると「証人」という受け止め方自体、オダジマの願望的思考が見た甘い夢だったのかもしれない。うん。反論はしない。
- でも、とにかく、「先生」や「学者」でこそないものの、「半端文化人」ないしは「事情通」ぐらいな扱いではあるんだろう、と、そういう最低限の予断を抱いたからこそ、出演依頼を受諾したわけだよ、私は。夢見るお年頃を半世紀も過ぎているというのに。
- ところが、収録の前日になってみると、制作会社の女性が、「オダジマさんのプロフィールは、《読売ウィークリーなどで芸能欄を執筆している芸能ウォッチャーの小田嶋隆さん》ということで良いでしょうか」てな調子の電話をしてくる。
- 「芸能ウォッチャー」って、そりゃいくらなんでも……と思ったので、「コラムニスト」に直してもらう
- うん。この時、すごくイヤな予感がしてましたよ、既に。
- で、当日になってみると、オレは、「芸能コラム」を担当するコラムニストになっている。って、オレが書いてるコラムは、ありゃ「芸能コラム」だったのか? ってことは、オレはナシモトだのマエチュウだのの劣化版だったのか?
- いや、それは良い(良くないけどさ)としてだ。オレら3人の扱いは、「本日は、実際に女性週刊誌の記者の方々にもこのスタジオに来ていただいていますので」ということになっている(VTRを見ると、高島彩アナは、モロにこのままの原稿でオレらを紹介している。あんまりだと思う)。
- ということはつまり、このコーナーは、「告発者」である石原真理子が、「ウソばかり書く女性週刊誌は許せない」ということで動いている時間なわけだから、この場でのオレの扱いは、モロに「被告」という立場になる。ウソ記者オダジマ。おい、話が違うんじゃないか? これ、だまし討ちじゃないのか?
- ま、しかるべき席を与えられて、オブザーバー的な立場で意見を求められるものだと考えていたオレが甘かったと言えば甘かったのであろう。
- 「いかがですか、オダジマさん」みたいな、そういう調子で、司会者に直接問いかけられるという想定で、先生文体のお話を用意していたオレは、もう、この時点でツブれていた。だって、あのガチャガチャした珍獣広場みたいな空気の中で、オレみたいなヤツが一体ナニを言えばいいんだ? オオニタが蛮声を張り上げている食肉市場のセリ市じみた場所で、上品な発言が可能だと思うか?
- それでも、打合せで箇条書きにしておいた話を棒読みするだけのミッションはこなしたけどさ。使えないよな。あれじゃ。表情も死んでるし。安倍シンドローム。
- しかも、ライトが凄い。
- 真向かいにいるアリタの顔を見ると、なんだかめちゃくちゃに白く塗っている。
- 「……こういう立場のタレントまでもがこんなにもブ厚くドーランを塗ってるってことは、オレはいま、ものすごく汚い顔で写ってるんだろうな……」などと、そんなことを考えながら座っているうちに、出番は終了。出てきた時と逆のコースを通って、ラジコン舞台ごと楽屋に撤収という運び。胴体のついた晒し首という感じの移動風景。まあ、あのトリコ仕掛けの舞台に乗っかってスタジオ内引き回しみたいな状態で動いている時の気分は、経験した者じゃないとわからないだろうな。わかったからって、ひとっかけらの利益があるわけでもないけど。
- そうだとも、舌を噛んでその場で死ななかったのは、オレがいくじなしだったからだ。そこいらのキザハシにアタマを打ち付けて憤死するのが、まっとうなプライドを備えた男の反応だったはずだよね。でも、死ねなかった。先祖が武士じゃなくて良かった。どん百メリット全開。だよな?
- で、ADの女性がマイクを外しながら、お疲れ様でした、と言ってくれて、それでおしまい。
- この程度のねぎらいの言葉が、なんだかものすごくうれしかったよ。
- まあ、それだけ深く心が傷ついていたということだな。
- 以後、誰が寄ってくるわけでもなく、誰があいさつに来るわけでもない。オレら3人は、適当にバラけて、そのまま放置されている。
- ライターU氏は、「じゃあ、私はこのままハケますので」と帰る。
- もう一人のライター i 氏は、「ボクはもう少し見ていきます」と、現場に残る。
- オレも2分ほど見て、帰った。誰にということもなく、曖昧なあいさつを残して。
ここから先は、後日談。愚痴だけどね。
- ちなみに、収録後一週間を経て、オンエアが済んだ現在にいたるも、ギャラの話は一切出ていない。
- っていうか、振込先を尋ねられてさえいない。
- なので、もしかして、出ないのではなかろうか、と、半分あきらめている次第です。
- 事前の打ち合わせでも、ギャラの話は出なかったのだが、この段階では、「そういうものなんだろう」と考えていた。
- 出版の世界では、事前に金額や支払い方法について話をしないのは、そんなに珍しい話ではない。
- 以前、ちょっとだけテレビ出演(コメント収録が2回。CSの討論番組への出演が一回)した時も、打合せの段階ではギャラの話はしなかった。
- だから、出演前にギャラの話題が表面に出てこないことについては、別段、不思議には思わなかった。
- それに、テレビタレントとして分類されていない人間のギャラは、どっちみち既定の額ということになっていて、交渉してどうなるものでもないのだろうから。
- 以前の経験では、報酬は、出演後に振込先を聞かれる形で、処理されていた。金額は、入金されてのお楽しみ、という感じ。まあ、ありがちな額だった。
- ラジオの場合でも、事前に出演料の交渉をしたことはない。というわけで、「文化人というのはこういうこと(具体的には「武士は食わねど高楊枝」的な生活態度の粛々たる実践)なのであろう」と、そういうふうに私は判断しておったことですよ。
- 今回は、出演後も音沙汰無し。連日、メールボックスにも、各種電話番号にも、間断なくナシのツブテが送られ続けている。堂々たる放置プレイ。これは、ちょっと異例だと思う。
- もしかして、現在の状況は、「プロダクションに所属していない人間のギャラは果てしなく後回しになる」ということの中途段階の、潜伏期間みたいな一時期に相当しているのだろうか。
- あるいは、「催促する根性さえないような出演者にいちいちギャラなんか出すかよw」という、現場の覚悟が顕在化している姿だろうか。
- もしくは、ギャランティというのは、有効な出演時間(つまり、オンエアの中での発言)に対して支払われるものなのであって、拘束時間や編集段階でカットされた発言について、出演料は発生しない、と、そういうふうに考えるのが、ギョーカイの常識なのか?
- でないとすると、彼らは「テレビに呼んでやって、おまえらド素人の知名度向上に役立ててやったんだから、それだけで充分だろ? それに、スタジオをナマで見られたり、芸能人を間近で見られたんだから、キミらパンピーにとってはなによりの経験だったはずじゃないか」ぐらいなことを言外に匂わせつつオレに因果を含めているのかもしれない。
- まあ、あんたらの言う通りなんだろうさ。
- 勉強になった。
- わかったよ。了解。気持ちはよくわかった。
- 出ないなら出ないでも良い。オレはあきらめた。
- でも、せめてネタぐらいにはしないとね。
- つまり、ここでネタにしたということは、「オダジマはギャラをあきらめたよ」ということだ。そう受け止めてもらってかまわない。
- じゃあな。
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コメント
お疲れさまでした。
あたりまえですが、失敗だった、ってことは、やってみて初めてわかることであって。
裏切られて初めて、自分がどんな幻想を持っていたのか、ということもわかるのであって。
たぶん、そういうものだと思います。
だから、ほんと、お疲れさまでした。
投稿: 陰陽師 | 2007/09/30 10:59
なんというか。テレビ業界ですねえ。
かくいう私もT豚Sからギャラもらえないまま
1年半ぐらい経ってます。わはは。
ま要らんけどさ。どうせ2万円ぐらいだし。
投稿: うがったやつ | 2007/09/30 12:08
惜しいなぁ。割り切って張り切って、高額所得への道
を切り開けばよかったのに。
小田嶋さんは芸能、スポーツ、先端電化製品他萬な知識が
豊富だし見てくれも悪くない。それなりのボールを返せば
もしかして朝のワイドショーの曜日コメンテーターとか
関西のお昼ワイド(関西のお昼ワイドはぶ厚い)のゲスト
コメンテーターなら毎週新幹線乗り放題ですよ。
関西なんて関西を褒め東京を貶し、大丈夫、東京には
放送されませんから。youtubeにUPされるだけ。
興味の無い話題やらどうでもいいことなんかは相手の望む
答えを返せばいい。で、名前を売って講演会で一本百万
年間100箇所乗るぜ年収一億 ああブルジョアジー。
番組の最後に「小田嶋さんの新刊が出ます。」って女子アナ
に胸の辺りに本を持ってもらって
「よろしければ暇つぶしにどうぞ」なんてハニカンでさ。
過去の言行の不一致に悩んだり、TV局やスポンサーに
気を使い嘘をつく自己欺瞞に精神を病むことはないですよ。
それが金に換わるのですから。TBSでは亀田を応援しま
しょうよ。右翼系番組で時系列は平成で説明したりしまし
ょう。オシム批判の空気となれば、乗っかっちゃえ。
迎合したところで亀田は負けるし、時系列は意味が通
じればいい。オシム批判したところでアナタの発言で
解任されるわけじゃ無し。
若手アイドルの出来ちゃった結婚に、大人として物申す
貴殿が見たいです。
投稿: slider | 2007/09/30 15:28
うっ
こういう 実際的 な話になると途端に弱いおいちゃんであったる。
イデーだけではおうちは建たんですからナア。
加山雄三さんが「耐え難い屈辱に耐えなければならない局面が、成功の手前にある」大意を述べてらしてその能天気パーソナリティとのギャップに驚き、ここ最近で「蒼い星屑」でもっと驚きました。二人を夕闇が包むな方ではむしろなかったのだと。いかした歌は使いにくかったのだと。
嫌な言葉ですが洗礼の意味はあったやもですね。ひょっとして暗喩としては昭和天皇の屈辱感を味わい共有してもらう有名人儀式の意味合いはあったやもしれませんと思いまする。
投稿: FF2遣い | 2007/09/30 17:05
本当にお疲れさまでした。
問題の番組がいつか中田英+前園出演のラ王CMみたいな扱いに……ならんか。
一ファンとしてはテレビ出演しない小田嶋さんのほうが好き……だけど、ちこっとご本尊も拝みたかったような。。複雑な気分です。エントリから拝見するにもうその機会も永遠になくなったようですが。。サッカー番組の、例えばレッズ戦とか、副音声だったらご出演もあり得ますでしょうか?そこから慣らして……。ん?やっぱり観たいか。
ちなみにギャラはファーストコンタクト時にしてしまうのが肝心かと。直球で。お車代程度は出たと思います。ひょっとしてありうるかもしれない将来の為に。
投稿: かず | 2007/09/30 19:15
「罵詈罵詈」田原総一郎の章で朝ナマに出た場合のシミュレーションをされてましたが、
今回まったくその通りの結果が出たわけですね。
「好奇心は後悔の種」というのも以前述べられていたと思いますが、
やはりこういう失敗というのは回避不能な運命なのでしょうか。
投稿: からこらむ | 2007/09/30 19:38
電波芸者になり損ねたことを吉としなければ。半端な成功はより大きな屈辱へと繋がりますぞ。ちなみに、鋏(オンエアカット)が無賃を招いたのではなく事前確認しなかった時点で鋏が確定したものと思われ。
投稿: 甘粕 | 2007/09/30 20:10
「木っ端出演者運搬用ラジコン移動小舞台」みたいな装置、で
ウィーンっと無音で(か、どうかは知りませんが、そのように
想像してます。)運搬させられた心痛、お察しいたします。
ご出演、お疲れさまでした。
それにしても、TV局の素人さんの扱い方はひどいものが
ありますね。
出演時間前までの無駄に長い待ち時間や放置プレイ。
彩パン(ってまだ言うのかな?)が知ってか知らずか、
女性週刊誌記者というくくり方で小田嶋さんを紹介した
辺などに、それを感じさせるものがあります。
まっ、こんなもんでもいいだろ、みたいな。
もうTVは金輪際スルーでOKですね。
先生がわざわざあのような所へ出て行かれる必要もありませんし。
(今回の好奇心には多いに共感いたしますが。笑)
ってことで、今後も魅力的なコラムニストとしての活躍を
楽しみにしております。(今回、女性週刊誌記者に見立てられた、
というくだりが最高に笑えました。)
投稿: sa.hiro | 2007/10/01 01:57
フジテレビ辺りだと「なにもかもわかりつくしてる香具師」があやぱむに「って呼べよ」命令下してる懸念を払拭する必然性が○で無いとこが無駄に高学歴ブレイン。2chで橋本をさむせんせいでせうかしらとオボハユルコテさんに「産経新聞は朝日新聞販売所でしか売ってくれないんだもん」とレスされて車田正美流しました。
ゲゲェ!!
投稿: FF2遣い | 2007/10/01 11:00
寧ろ ゲゲボ!!
哉。
投稿: FF2遣い | 2007/10/01 11:04
ほっほっ(~_~;)、というか凄すぎるというか……。
>「オダジマさんのプロフィールは、《読売ウィークリーなどで芸能欄を執筆している芸能ウォッチャーの小田嶋隆さん》ということで良いでしょうか」てな調子の電話をしてくる。
こ、ここで踏み止まるべきではなかっただろうかと愚考するも(~_~;)、この手のADクラスはともかく、ディレクターやプロデューサ・レベルでは、エキストラ扱いして復讐してやろう、みたいな魂胆があったんじゃないでしょうか。まあ、話の種がひとつ増えたとでも思わないと。
でもこれ、読売ウィークリー2週分くらいのネタにはなったと思いますよ。もう書くしか無いでしょう。ギャラぐらい払えよ! と。
てか先生、ちゃんと告知して頂かないと困ります。
投稿: えいじ | 2007/10/01 13:43
またずいぶん長々と……
心中お察しします……(おおよそのところ)
サイクリング! 荒川河川敷! ブイブイ!
でも天気がイマイチですね。
投稿: 七 | 2007/10/01 13:49
いやー面白い!
半世紀前、テレビの現場で右往左往していた老人です。
テレビ会社の社長になった出世頭としてちやほやされたご同輩がいたりして、テレビの優越性を信じ込まされていました。昨今のテレビの現場は全然知りません。だが、この報告でウヌボレ現場の様子は昔と変わらないと知りました。才もない輩が、我輩は天下のテレビの仕事に携わっているんだぞー。
オダジマさんには、これからもテレビに出て欲しい。そしてリアルな視線と、巧みな比喩と、突拍子もない表現の才をもって痛快なる報告を又頂きたい。
投稿: hansaka23 | 2007/10/01 19:22
本日(10月1日)の午後7時過ぎ、制作会社の担当者より
「ご出演料について請求書を送ってください」
という主旨の電話があったことを報告しておきます。
ここを読んだのでしょうかね?
ちなみに金額は、「iPod shuffleは買えるけど、iPod nanoは買えないお値段」です。
「い、いまさら、いらねえやい!」
とか突っ張ることもできたのですが、そこはそれ。大人の対応で請求書を送付することにいたしました。
取り急ぎご報告まで。
投稿: 小田嶋 | 2007/10/01 20:38
…。
シャッフル2こであることをとおききたのくによりちょっとみなみのくにからおいのりもうしあげまする。ぺっこり。/。
投稿: FF2遣い | 2007/10/02 02:32
お疲れさま&お気の毒さま。
TVなんて、まぁ出てる奴や作ってる連中の顔見たら、分かるでしょ、と思ってたけど、わざわざあんな下劣なもんが作られてる現場を見に行きたいなんていう好奇心というかライター魂に乾杯。
投稿: き | 2007/10/02 11:16
考えてみれば、生あやぱむが観れたつーのはしかも話しかけられたとか既にぱんぴぃの俺とは著しくナニ。そゆとこ見落としガチですねある。
投稿: FF2遣い | 2007/10/02 11:32
>本日(10月1日)の午後7時過ぎ、制作会社の担当者より
>「ご出演料について請求書を送ってください」
同業者として直感的に思ったのは
「やっとオンエアー終わった〜!!
週末休んで、月曜午後に出社。ようやくあれこれ積み残した事務処理をやった」
という展開じゃないかと。小田嶋さんのように非タレント業の方には通常
ギャラの請求をするマネージャーも居ないので、
オンエアーが終わったところで担当者がプロデューサーに
「そういえば、あの人、ギャラいくらにします?」
「イチゴーでいいんじゃない」
投稿: くま | 2007/10/02 15:03
http://sankei.jp.msn.com/economy/it/071003/its0710030245000-n1.htm
これ凄いですよね
投稿: hh | 2007/10/03 16:19
小田嶋先生,お久しぶりです。TVでチラと拝見してビックリしました。で,こちらを見たんですが,番組本体よりも面白すぎ,です。
でも実は局側に知恵者がいて,「オダジマ(敬称略^^;)を出せばしゃべらずともブログに書くに違いない」と考えたのではないか...なんて。そりゃないですよね,失礼しました。
投稿: 齋藤あ | 2007/10/07 16:22
全然知らずにテレビをつけたら小田嶋さんが出ていてびっくりしました。急いでビデオをつけましたが石原真理子だかがグタグタ言っているだけで終了な感じ。
「しまった!一生の不覚、小田嶋さん切り口鋭くしゃべられたんだろうな」
と思いましたが、あの時一瞬映ったお顔がとても悲しそうに見えたのはそういうことだったのですね。
投稿: てっちゃん | 2007/10/08 02:40
いつも興味深く読ませていただいています。刻々と赤裸々に語られるお気持ちのありようが、小田嶋様のそれよりも自分が経験しているような珠玉のルポルタージュと思われました。TV業界は常々「(人気という)こわれたモノサシ」をもっていて、たとえば「沢尻エリカ」というごく普通の女の子がすこしずつこわれていくことにもつながっている気がいたします。
投稿: ivanisevic | 2007/10/08 15:41
人気とはこわれ芸であることがいびつなのだと考える
投稿: FF2遣い | 2007/10/09 04:02
うだうだと・・・
投稿: ごい | 2007/10/09 22:46
名前に「む」をくつつけることを命ずる>ごい
投稿: IE7遣い | 2007/10/10 10:11
後ろ推奨
投稿: IE7遣い | 2007/10/10 10:12
明日、いよいよ内藤vsバカ亀2ですね。
いつも彼らとその周辺の分析の鋭さに敬服しています。今回に関しても、ご意見拝読致したく。
主題と異なり申し訳ありません。宜しくお願い致します。
投稿: m | 2007/10/10 20:05