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2007/07/31

安倍はラリホーを唱えた

 びっくりいたしました。
 ここまで露骨な惨敗をするとは。いえ、参院選のことです。
 今回の結果だけを見ると、民主党が農村政党で、自民党が都市型政党であるみたいに見える。
 そういう認識で良いんだろうか。
 まさか。
 いや、マニフェストとかまったく目を通してないんで、えらそうなことは言えないわけだが。
 というよりも、小泉さん以来のいわゆる「構造改革」は、そのまんま「地方切り捨て」になっていて、その仕打ちに対するルサンチマンが、今回の地方一人区ほぼ全敗という極端な結果に反映したということなんだろうか。
 はい、受け売りです。ごめんなさい。
 敗因については、ワイドショーに出てくるコメンテーターの皆さんが色々と並べてくださっている。
 いちいち書き写さないが、それぞれにもっともだと思う。
 いずれにせよ、私のような者が付け加えるべき事柄はひとつもない。
 投票にすら行ってないわけだし。
 そう、前にも言った通り、オレは、立候補するようなタイプの人間には投票したくないのだよ。
 それに、「オレの一票で何が変わるんだよ」と、どうしてもそう思うわけで、要するに面倒なのだ。
 実際、これまで、「オダジマが入れていたであろう一票」の有無で、当選結果が変わった例は、一回もないわけだし。
 うん。わかってるってば。そういう無力感が一番いけないって言うんだろ?
 理屈ではわかっているんだ。
 だからたとえば、埼玉スタジアムで浦和レッズの応援をする時は、
「オレの声なんて、スタジアム全体から見れば、4万分の1に過ぎない。だからオレが黙っていようが喚いていようが、大勢に影響は無いんだ」
 というふうには考えない。
「オレも微力ながらチームの勝利に貢献するぞ」
 と、あくまでも前向きに一粒の麦としてふるまう。
 でも、選挙ではそういう気持ちにはなれない。
 なぜだろう。

 敗因のひとつに挙げても良いかも知れない要素をひとつ発見したので、ちょっとだけ。
 それは、安倍総理のしゃべり方がダルいことだ。
 安倍ちゃんの演説ヴォイスには、ラリホー成分が含まれている。
 2分で眠くなる。
 こういうヒトはオモテに出ない方が良い。
 ブルーススプリングスティーンの歌(←題名失念)に、”Walk tall,or not walk.”(←だと思う)というのがあった。和訳すると「しゃんとして歩け。そうできないのなら、歩くな」ぐらいになる。
 つまり、この歌になぞらえて言うなら、安倍ちゃんに対しては、「アピールしろ。できないなら出てくるな」と、誰かがそうアドバイスしてやるべきだった、ということだ。
 「ワンセンテンス五秒で話せ。できないならしゃべるな」
 でも良い。
 
 小泉さんのコメントは、いつもだいたいワンセンテンスが一息(つまり、途中で息継ぎが要らない文字数)で、できあがっていた。
 だから、内容の善し悪しや適不適はともかく、聞きやすかった。
 内容があれば良いじゃないかって?
 違うな。首相にとって、言葉は、アクセサリーだ。いや、施政方針演説(←「姿勢放心演説」マルシー@ATOK)のような重要なポイントでの言葉は、確かに内容が第一であるのだろうし、印象の鮮烈さより、論理の一貫性が尊重されてしかるべきなのだろう。
 でも、ぶら下がり取材への応答とか、テレビ出演時のコメントとか、各種イベントでの軽いスピーチは、ネックレスや指輪と同じで、きらびやかであればそれでOK。面白ければなお良い。とすれば、内容より聞きやすさ、論理より印象、言葉よりもトーン、だ。「バイオリンよりもケースが大事」と、誰かが言ってた、あの力加減ですね。
 センテンスが長いと、聞いている方は飽きる。
 でなくても、主語や述語が錯綜していたり、その間にほかのセンテンスが挿入されていたりすると、聞かされている側は、ごまかされた感じを抱く。
「この人は、はぐらかそうとしているんだろうか」
 と。政治家の話が要領を得ない場合は、特に。
 もうひとつ、安倍さんは、あの話し方(つまり、センテンスが長く論理構造が複雑な、役人答弁仕様の演説原稿)は、東大を出てないヒトがやると、すごくバカっぽく見えるということを知っておくべきだと思う。
 東大出の官僚が、あのテの言葉づかいでしゃべることについて、われわれはあらかじめあきらめている。
「はいはい。こういうのがあんたたちの芸風なんだね」
 と、半ば反感を抱きながらも、残りの半分では、彼らのアタマの良さを認めてもいる。
 でも、こういう「どうせあんたらにはわからんだろうけど、一応形だけ説明してやるけどさ……」式の、いわゆる「木でハナをくくったような」答弁を、二流私大卒の安倍ちゃんがキメると、反感だけが残ることになる。
「このヒトは背伸びをして難しい言葉を使っているんだろうか」
「やたらと横文字を使いたがるのは、学歴にコンプレックスがあるからなのか?」
「なーにをグダグダ言ってるんだか」
 という感じがするわけだ。
「あの血筋であの家系なら、慶應の幼稚舎ぐらいには入っていないとウソなんじゃないのか?
「DNA的には、安倍ちゃんの経歴はありゃ事故の部類だろ」
「っていうか、ほとんど日本一のコネクションに恵まれた状態でお受験に取り組んで、その結果が下から持ち上がりの成蹊というのは、オレら庶民の学歴に換算するとズバリ県立中堅校卒みたいなもんだろ?」
「しかも、家庭教師に若き日の平沢勝栄がついてて、アメリカの大学を途中でしくじってるわけだからな」
 ……うーん、話がズレてきている。

 散歩にでも行こう。

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亀田の夏祭りの後

 亀田の夏祭りについて。ご要望があったので、思うところを書いておく。
 残り少ない人生の貴重な2時間を、バカな格闘バラエティの視聴に費やてしまった(←反省してます)以上、感想を書かないのも業腹なのでね。

 長男の方は若干ディフェンス面で進歩が見られる(スピードも世界ランカークラスだと思う)ものの、パンチ力の無さを露呈した感じ。アゴの弱さはランダエタ戦で実証済みだし。今後はきびしいだろう。

  • スピード:A  速い。でも、軽量級にはもっと速い選手がゴロゴロいるよ。
  • ディフェンス:B アームブロックとバックステップだけ。スウェーやウィービングができない。センスはありそうだけど、あのオヤジのバカなトレーニングじゃ本当のディフェンスは身に付かないと思う。
  • フットワーク:B 前後の動きはまあまあ。でも、左右に動けてない。
  • パンチ力:C パンチは速いが、軽い。腰がはいっていないのか、ステップインが甘い(←つまりチキンということ)のか。いずれにしても、一発で倒せるパンチが無い。南米のタフなヤツとか、韓国のキムチハートのボクサーは絶対に倒れてくれない。
  • コンビネーション:C ジャブが少ないのが致命的。
  • 打たれ強さ: C あの形(のぞき見スタイルの亀の子ガード)で守ってないと一発良いのをアゴに貰ったらおしまい。ボディーは強いような気がするけど、ちゃんとしたボクサーの力のこもったパンチを貰ったのを見たことがないから未知数。
  • スタミナ: A 最終ラウンドまでバテないのは立派。バカな練習ではあっても、数をこなせば心肺機能は向上するということなのかも。
  • クレバーさ: A アタマは良さそう。でなくても、暴力オヤジがいる家庭で育った長男は、空気を読む能力を先鋭化させているはず。
  • メンタル: C 空気を読むということは独立意識が薄弱ということ。オヤジに右ストレートをキメられるようにならないと気の弱さは改善されないだろう。

 闘いぶりをみていると、本人は、自分の実力を正確に把握(つまり、まだ世界を狙えるタマじゃないということ)しているのかもしれない、という気はする。
 あのオヤジから離れて、ついでにTBSの過剰擁護から脱し、さらにあのジムから脱走した上で、たとえばデトロイトのボクサー養成所みたいなところで3年ぐらい精進して、ソウルフードの味が染みてくれば、あるいは世界チャンピオンも夢ではないと思う。でも、現状では無理。ムリムリムリムリかたつむり。

 次男は、フォニー。前座歌手。論評する価値無し。左右フックは猫パンチだし、ストレートはジャンケンポンのグー。たぶん、パーを出せば勝てる。ディフェンスもデタラメ。つまり、亀一号から、スピードとボディの強さとスタミナとクレバーさを奪うとこいつができあがる。バカな分だけ向こうっ気だけは強そうだが、その気の強さも、どうせ弱い者いじめ限定でしか機能しないはず。負け試合では泣き虫毛虫。破産で捨てる以外に使い途無し。

 ついでに土居アナについてもひとこと。
 若い頃からずっとひいきのアナウンサーだったので、亀田と組んで仕事をはじめた当初は「ヘンな仕事を押しつけられてかわいそうだなあ」ぐらいに思っておったのですが、ここ2~3試合の実況を聴いて考えが変わりました。
 このヒトは、同じ穴のムジナです。
 確かにテクニックはある。アタマも良さそうだ。
 でも、メンタルがここまで腐ってたらアナウンサーとしては使いものにならない。
 タンカ売(ばい)は一流。でも、そういうひねこびた手管はオモテの世界では使わないでほしい。
 さようなら土居ちゃん。いいテキヤになれよ。

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2007/07/29

日韓戦

 アジアカップ三位決定戦(対韓国戦)に関する書き込みをお待ちになっている方があるやもしれませんが、オダジマは現在の心境をあえてテキストにする気持ちになりません。
 しょうがない、と、久間前防衛庁長官の発言を引用して感想に替えたいと思います。

 ところで、左サイドバーでご案内しているamazonのリンクですが、どうやら在庫が心細いようで、発送の時期がコロコロ変わっています。

 お急ぎの方は、こちら(ビーケーワンの注文ページ)をご利用するとよろしいかもしれません。

 ということで、おやすみなさい。

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2007/07/27

水を運ぶメディア

 サウジ戦の敗退を受けて、26日付けのスポニチは「3連覇夢散…オシム監督負け惜しみ連発」という見出しを掲げている。
 またはじまったな……という感じ。
 トルシエ時代に何回も味わった感覚だ。
 代表チームが負けると、スポーツ新聞が待ってましたとばかりに、監督解任世論を煽りにかかる。
 彼らにとって、解任アジテーション報道は、どっちに転んでも損にならない。
 まず、そのまんま解任という結末になったとして、それはそれでオッケーだ。新監督関連のあれこれとか、オシム総括とか、注目度の高い記事をだらだら書くことができるから。
 すったもんだの末に留任というシナリオも悪い展開ではない。解任騒動の裏で、確執報道だの観測記事だのご意見番の一言だのといった、与太な注目記事をずらずら並べることができるから。
 つまり、マッチポンプですよ。

 記事の全文を読むと、見出しから受ける印象ほど偏向しているわけではない。ただ、一般人(非サッカーファン。見出ししか読まないライトなファン)にアピールするのは、ほとんど見出しだけだ。そのことをよくわかった上でデスクはあくどいヘッドラインを立案している。
 結局、駅売りでのアイキャッチが生命線であるスポーツ新聞は、鬼面人を驚かすテの見出しをブチ上げていないと商売にならないわけだ。
 で、この種の悪目立ちな見出し(トルシエ乱心とか、オシム解任へとか、俊輔激怒とか)を瞥見したパンピーの皆さんは、「ああ、なるほど、代表チームにはどうやら内紛があるんだな」ぐらいな印象を胸に抱いて、忙しい朝の駅頭を通り過ぎて行くのでありました。まったく。
 
 あるいは、この記事を書いた記者は、代表監督を正面から批判する記事を書いた自分の勇気を、ちょっと自慢したい気分でいるのかもしれない。
 でも、記者君。そりゃ勘違いだ。キミの記事にきちんとした論拠があるのかどうかはともかく、外国人の代表監督を批判するjことは、この国のサッカー界では、反骨のジャーナリストの仕事ではなくて、むしろ、チキンなリーマン記者や、協会べったりのおべっかライターの持ち芸ということになっている。つまり、一見、代表監督という「権力者」に対して昂然と刃を向けたように見えるこの種の記事の眼目は、実は、「協会幹部」というよりデカくて身近な権力におもねるところにあるわけだからね。
 
 外国人の代表監督は、しょせん、何年か後にはこの国からいなくなる雇われマダムみたいなものだ。媚びを売ったところで、せいぜい向こう2年間ぐらいの利権がゲットできるに過ぎない。リーマン記者にとって、そんな短期利権は、まったくもって魅力を欠いて見える。第一、早晩、石もて追われることが分かり切っている人間と、誰が本心からの付き合いたいをしたいと思う? 縁起でもない。だって、オレらの国では、恥は、伝染病扱いだ。誰かが恥辱を受けると、そのまわりにいたすべての人間が、えんがちょになる約束になっている。だとすれば、そんなヤバい感染症を患っている潜伏期間の患者と肩を組むなんて、組織人として、ありえない決断じゃないか。実際、行きずりの、すげ替え用の人形首である監督ご本人は、恥辱コミコミで報酬を貰っているわけだから、それでオッケーなんだとして、オレの側に、そんな地雷処理業者と心中する理由はないのだよ。埴輪じゃないんだから。

 と、であるから、オシムの側に立つ人間は、社員記者の枠組みの中からは現れない。トルシエの時もそうだった。結局、外国人監督は、代表がヘタを打った時の、責任の捨て場に過ぎないのだ。
 というわけで、トレセンの機能不全や、代表マッチのスケジューリングの失敗や、協会の拝金主義による狂ったマッチメイキングといった、本来は監督の権限の外で起こっている出来事も、ぜんぶ監督の責任に帰される。
 そういうふうに、外部からやってきた「赤鬼」や「白髪鬼」みたいな、「異界の風来坊」がすべてを責任を背負い、あらゆる負債を精算した上で国に帰ってくれるからこそ、協会幹部のクビが守られる仕組みになっている。ま、極論と言えば極論だが。

 そこまでうがった見方をしなくても、代表監督と記者の間には、必ずやすきま風が吹く。
 なんとなれば、単純な話、記者のレベルが低いからだ。

 代表チームが闘うピッチには、数十万人のライバルとの競争を勝ち抜いてきた、選り抜きの宝石が走り回っている。
 代表監督もまた、世界中にあまたいる数万という監督候補の中から選ばれた一握りの人間のうちのひとりではある。
 そんな、サッカー界のスーパーエリートがひしめく代表戦のプレス席には、当然、苛烈な取材競争を勝ち抜いてきた選り抜きの記者が座っていなければならない。
 そうなのだ。代表戦のプレスルームというのは、アマチュアサッカーのピッチや、リーグ戦のプレス席での闘いを通じて、あらゆるライバル記者たちを出し抜いてきた、スポーツジャーナリズムの俊英たちが光り輝くような言葉で語り合っていなければならない、特別な場所なのだ。
 その意味で、代表戦のミックスゾーンは、厳しい上にも厳しい場所であるべきだ。ダサい記事を書いたライターや、共同会見でヌルい質問を発した記者が、恥ずかしくて二度と顔を出せないような、そういう、激越な競争の場であってくれないと、代表選手たちが闘っているゲームの価値と、バランスが取れないから。
 だろ?
 日本中の注目を集める、第一級の仕事場に、バカがまじっていて良い道理はないはずだろ?
 が、うちの国のプレス席には、リーマンが座っている。
 いや、難しい入社試験を通ったという意味では、彼らはエリートなのかもしれない。
 でも、彼らは、サッカージャーナリズムの取材競争や、サッカーに関するテキストのクオリティー勝負で勝ち抜いてきたという意味でのエリートではない。卒業した大学の名前だとか、入社面接の印象だとかが優秀だったという意味でのエリートに過ぎない。
 しかも、その種のエリートは、司法試験を通った弁護士や、公務員試験をパスしたお役人や、医師免許を獲得したお医者と同じく、二度と試練を受けない。
 つまり、一度新聞社の記者章をゲットすると、その記者の一生は保障されるのがこの国のジャーナリズムの構造なのだ。ショボい記事を書こうが、間抜けな取材を展開していようが、昼過ぎに出社して居眠りを決め込んでいようが(山岡、お前のことだぞ)、一度組合員になった記者は、決してクビにならない。だから、山岡は食い物の味みたいなけちくさいことに目くじらを立てる、矮小な人間になってしまった。

 ちょっと話がズレてきているな。
 
 でも、オシムが、ここのところやたらとメディアに対してケンカ腰になっているのは事実で、その理由は記者のレベルが低いからだ。この観察は、たぶん、外れていない。
 
 大新聞の記者や大手出版社の編集者が、多くの場合、非常に優秀な人たちであることは、私だって、よく知っている。
 ただ、うちの国のシステムは、そういう優秀な人間をスポイルするように出来ていて、それが外国人監督を苛立たせている、と、そこのところが問題なのだ。

 どういうことなのかというと、元来、才能に恵まれていて、一生懸命努力すれば必ずや良い仕事ができるはずの人材が、けっこうな頻度で腐っているということだ。

 走らないファンタジスタや、守備をしないミッドフィルダーの話をしているのではない。
 私は、まじめに働かないエリートの話をしている。

 先日、とあるライターさん(←編集者出身)と話していて意気投合したのは、「大手出版社のエリート編集者と、中小の編集者の違いは、《感じの良さ》に尽きる」ということだ。
 何百倍という競争率の入社試験をくぐりぬけてきた大出版社の社員さんや、大新聞者の記者君たちは、一見して感じが良い。見た目もすっきりしているし、話にも隙がない。出過ぎるでもなく、ガチガチに緊張しているでもなく、身のこなしも自然で、要するに、初対面の相手にストレスを感じさせないマナーというのか、オーラみたいなものが自然と身についている感じがするのだ。
 対して、中小の出版社の編集者さんには、奇妙な印象を与えるヒトがけっこういる。口のきき方にヘンなクセがあったり、きちんとこっちの目を見て話せなかったり。なるほど。これじゃ面接は通りにくいだろうな、という感じ(で、「結局、面接っていうのは、初対面の感じの良さぐらいでしか人間を分類できないんでしょうかね」という結論が出ました)。

 でも、ここが大切なところなのだが、一緒に仕事をみると、零細出版社の挙動不審な彼も、きちんとした仕事のできる、有能な出版人であることが判明するのだ。
「大丈夫かなあ、このヒトは」
 と思っていた、過緊張タイプの編集者が、何回か会ってうち解けるうちに、とても深みのある個性を持った青年であることがわかったりということは、珍しいなりゆきではない。
 逆に、デカい出版社の、いかにもデキそうな社員が、けっこうな抜け作であるという例もそんなに少なくない。
 いや、抜け作な彼が、本来は優秀な男であることはわかっている。第一、優秀でなければ、ああいう試験は通らない。
 でも、三十代にして一千万をはるかに超える年収を約束され、海外取材分のマイレージだけでプライベートのシンガポール旅行ぐらいはまかなえてしまう職業生活をしていたら、誰だってユルむ。
 オレも必ずユルむ。っていうか、働きません。決して。モロな山岡タイプになる。「一週間後に本当の豆腐を食わせてやる」とかなんとか、そういうきいた風なことをほざく、文化人気取りのクソ野郎になる。ぜひ。

 ということはつまり、日本のマスコミ企業というのは、元来優秀な人間を、老舗旅館の三代目みたいな調子のユルい人々に変貌せしめてしまう、なんとも罪作りなシステムなわけだ。

 人間が能力を発揮するためには、持って生まれた才能もさることながら、その才能を発揮し続けなければ生きていけない必然性みたいなものに恵まれていなければならない。
 オシムの言う「水を運べる選手」というのはそういうことだ。
 ただボール扱いが巧みだったり、天性のスピードや体格に恵まれているだけでは足りない。むしろ、サッカー選手としての、有効性は、その選手が「必死で走っているのか」というポイントにより多く依存している、と。
 
 であるから、編集者やライターは、あんまり恵まれていてはいけない。
 といって、あんまり悲惨な境涯も良くない。
 ひねくれるからね。
 結論を述べる。
 たとえば、ライターなら、月に換算して5本から10本ぐらいが、頃合いの仕事量ということになる。で、二年に1冊ぐらいな頻度で本が出る。でも、増刷はしない。不労所得は人間を堕落させるから。ちなみに、知名度も低めの方が良い。テレビだとか講演みたいなことでチョロく稼げるようになったら、誰も文章みたいな面倒くさい仕事はやらなくなるから。
 と、以上の条件を満たすと、一生懸命がんばってようやく食えるぐらいの、理想的な……うん、そうだとも、オレのことだよ。
 はい、そうです。お察しの通り、オレは自慢をしてます。

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2007/07/26

サウジアラビア戦雑感

 残念。
 でも、白熱した好試合だったと思う。
 以下、うまくまとめる自信が無いので箇条書きで。

  • 横パス、バックパスが多いのはポゼッションを志向する以上、ある程度はガマンせねばならない特徴なのだろうが、後半の追い上げるべき時間帯でディフェンスラインに戻すパスが目立ったのは残念。
  • 横パスが失速して敵に奪われるケースが何回かあった。
  • グラウンダーのパスが伸びないのは、芝の仕様だろうか。っていうか、熱帯の芝は、コシが強いのだな。あるいは、雑草が混じってるのかもしれないが。
  • Jリーグの芝は、世界的に見ても上質(どのスタジアムに行ってもある程度平準化した質の芝が用意されている。イタリアあたりでも、貧乏チームの芝はひどい)なのだと思う。
  • ついでに言えば、Jリーグの芝は、丈が短いのかもしれない。で、弱いパスでもそれなりのプレーができたりしまったりする。良いのか悪いのか。
  • ドリブルに弱いのは、これは戦術の問題ではない。
  • 9番のあいつみたいなタイプのドリブルは初見では止められない。
  • エメルソンを思い出した。
  • Jリーグの賢いディフェンダー陣は、何回かブチ抜かれるうちに、「どの時点でファールをすべきか」ということを折り込んだ上でのエメルソン対応を各自編み出していたが、そういう作業をトーナメントの一発勝負で期待するのは酷なのだろうね。
  • とすると、あのテのドリブラーには、人数をかけるほかに対応法がないのかもしれない。
  • いずれにしても、サウジはイヤなチームだった。中東のカウンター戦術は、前線に速い選手か巧い選手がいると俄然やっかいな代物になる。今回のサウジは、たぶん近年の最高傑作。
  • サウジのようなチームに対して、ヨーロッパのチームは、「体格で押しつぶす」という簡明な作戦を押し通すことができる(日韓W杯における、ドイツ対サウジ戦は、無残だった。ラグビーチームとハンドボールチームのサッカーみたいだった)。うちの国にはそれができない。残念。

 選手寸評

  • 今日の高原はハズレ。ドリブルは抜けないし、トラップもパスもほんの少しずつズレていた。ストライカーにはこういう日がある。でも、調子の悪い日のロナウドあたりとと比べると、守備ができる分だけ優秀だ、と、日記にはそう書いておくことにする。タカよ。自分で自分の言葉に返事をするクセは、あれは、ストライカーとしてはアリでも、テレビ解説者としてはナニだぞ。
  • 巻はあんなもの。前線の守備要員&ファールゲッターとして上々に機能していた。この上得点まで求めるのはぜいたく。
  • 俊輔も今日は若干ハズレの日だった。俊輔が後ろに下がるからチームが苦戦するのか、あるいは、中村俊輔というプレイヤーはチームが苦戦しているとポジションを下げてしまうクセを持っているということなのか、とにかく、今日のゲームでは、下がった位置にいることが多かった。ボールタッチも少なめ。っていうか、終盤は消えてました。
  • 遠藤はいつもの通り、要所で効果的にボールをサバいていた。でも、なぜなのかシュートをこわがっている。専業農家のヨメみたいに。
  • 駒野はとてもよく頑張っていた。後半、バックパスが多くなったのは、たぶん本人のせいというよりも、周りがバテたせいなのだと思う。
  • 加地君は、残念ながらキング加地の日ではなかった。
  • 啓太は啓太。貧乏な大家族のおかあさんみたいに八面六臂でがんばっていた。こんなに頑張っている選手にプレーの正確さを要求するのは、11人家族にメシを食わせている主婦の料理に、パリのエスプリを求めるのと同じ。フォアグラのテリーヌ? 冗談言うなよ。一升五号のメシを炊いて、寸胴一杯分の味噌汁を毎食作っているおかあさんに向かって、バチ当たりなこと言うなよ。
  • アベっちは、センターバックではない。なのに、会う監督会う監督が、みーんなセンターバックをやらせたがる。きっとそんな雰囲気を持ってるんだな。競り合いも強いし、ロングパスも正確だし、危険察知能力も抜群だから、とかで。でも、アベちゃんはセンターバックではない。だから、とどかないボールにはとどかない。アベちゃんのせいではない。山羊に荷車を引かようとした牧童がアコギ過ぎただけ。
  • 川口については、私はよくわからない。鬼のようなセーブをするかと思うと、簡単にニアを抜かれていたりもする。いや、今日はノーチャンスだったのかもしれない。いずれにしても、私には、キーパーのことはよくわからない。顔色でしかプレーを判断できない。で、今日の顔色は、ちょっとイキ過ぎに見えた。いや、このヒトの場合、テンパってナンボなのかもしれないが。わからん。
  • ケンゴは、よくがんばっていた。試合前からバテて見えるのは仕様。
  • 中澤はボンバーだった。あんなにヘタだったナカザーが、こんなに頼もしくなっている。オレもトシを取るはずだ。お前もな。
  • 寿人は時間がなかった。佐藤寿人にはいつも時間がない。たっぷりと時間があって、スペースがあって、駒野が右からクロスをあげてくれる状況だったら、もっとやりようがあったと思う。でも、そういう機会は代表では訪れない。
  • 羽生については、ETみたいだなあ、としか思ってなかった。あんなミドルが打てるなんて思ってなかった。ごめん。あやまる。
  • 矢野君は、短い時間ながら、的になっていた。えらかったと思う。シュートなんて、そんなぜいたくは言えません。

 で、オシムだが、私は、今回の結果は上出来だったと考えている。代表チームが進んでいる方向性が間違っているとも思っていない。
 いや、本当のことを言うと、幾人かの選手について、選考に疑問を感じる点が無いではないのだが、そんなことは瑣末な問題だ。
 大切なのは、オシムが定着させようとしているサッカーが、日本サッカー界にとって、ポジティブな方向性を持っているということだ。
 もうひとつ私が高く評価しているのは、オシムがサッカー協会に対してきちんとスジを通している点だ。
 メディアの言いなりにならず、電通の思惑をハズしにかかり、カワブチキャプテンによる視聴率上昇化圧力をハナで笑っている姿勢は、率直に言って立派だ。誰にでもできることではない。
 カネや権力にヨワいタイプの人間は、戦術家としていかに有能であっても、代表監督の座席の上で良い仕事をすることはできない。なんとなれば、代表監督というのは、選手を動かす前に、利権に群がってくるハイエナや、光に集まってくる蛾みたいな連中を退治するところから仕事をはじめねばならない、一種の清掃業者だからだ。
 オシムはよくやってくれている。
今回の結果を受けて、オシムが、修正すべきポイントを、チームのどこに見出すのかについて、楽しみに見守りたいと思う。
 結果が出てから言うのもナンだが、アジア杯の結果は、フェータルなものではない。
 アジア杯では、戦術云々よりも、チームスピリッツが醸成できれば最低限の仕事は果たしたと考えるべきだと思う。というのも、サッカー自体の内容を問うには、アジアのピッチは腐り過ぎているから。審判も、スタジアムも、気候も、スケジュールも、大会運営も、アジアの芝の上では、あらゆる要素がサッカーをスポイルしている。そんな場所で行われた泥んこレスリングみたいなサッカーで、代表監督やチームのメンバーにダメ出しをしてはいけない。
 
 もちろん、劣悪な環境下で実力を発揮するということも、その国のサッカーの実力を示すひとつの側面ではあるのだろう。
 が、私はそういうタイプの実力をあんまり重視しようとは思わない。やはり、自分の国の代表には、きちんとしたサッカーをやってほしい。できれば、きちんとした芝の上で。
 というわけで、「絶対に負けられない戦い」という前口上は、W杯予選用に順延することにして、今日のところは寝よう。

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2007/07/25

サンダル

 昨日から原稿を3本。ゲラをいくつか。
 で、2時過ぎから、池袋までサンダルを買いに出動。うん。今夜の対サウジアラビア戦を気合い充分で観戦するためにも、新しいサンダルは不可欠であろうからして。
 サンシャインシティまで自転車を飛ばして約30分。チョロいものだ。
 先日つかんだ980円のサンダルは、やはり安物だった。リーズナブルとか、そういうタイプのグッズではなかった。根っからの安物。サンダルとしての志もなんにもありゃしない、ぞんざいなツッカケだった。
 失敗だったのは、購入時に靴下をはいていなかったことだ。モロな裸足だと、やはりなんとなく履き試しをしにくい。と、履きもしないで買う以上、そんなに高い商品には手が出ない。で、とあるスポーツメーカーの5本指に分かれたタイプのビーチサンダル(こう書くとわかりにくいかもしれないが、つまり、サンダルの底面から鼻緒に相当するものが4本生えているのだね。で、5本の足指をそれぞれの鼻緒の間に押し込んで履く、と)を買ったわけなのだが、実際にこれで歩いてみると、やはり安物は安物だった。

  • 痛い。いや、慣れるまでの話なんだろうけど、足指の間がやたらと痛いのだよ。足つぼマッサージみたいな感じ。良いじゃないかって? どうなんだろう。オレ、ああいうの、信じてないし。
  • 履くのに手間取る:これは、きっと慣れても同じだと思う。5本の足指を狭い鼻緒の間に押し込むのは、不器用なオヤジにとって、楽な作業ではない。
  • 脱げやすい:そう。履きにくいくせに、ズルっと脱げるんだな。ちょっと走ると。カカトが遊んでるから、安定しないわけだ。当然だよ。
  • 歩きにくい:しょせんはビーチサンダル。底面はまるっきりの平面だし。断面は完全な長方形。ダメだよね、ここまで単純なフォルムだと。
  • 滑りやすい:そう。ビーサンの宿命。濡れたタイルだとかの上を歩く時は完全に及び腰モードです。

 というわけで、こいつがダメなサンダルであることについては、30分で結論が出たのであるが、前任者のメレル老師は、買った店のゴミ箱にいきなり捨ててしまったので、後戻りもかなわない。
 ばか。

 まあ、何かを買う前に安物をツカむのは、これは一種の手続きみたいなものなのだよ。
 安物をツカむことで、商品の特性と要注意ポイントをアタマにたたき込む。そして、充分な商品知識と警戒心をオノレの中に育て上げた上で、あらためて本命のブツを入手する、と、そういうスキームで動いているわけなのだよ、当方は。
 
 本日購入したのは、Tevaというメーカーの渓流用サンダル。色々と見ているうちに結局一番高価なブツに手を出してしまった。税込み12600円。サンダルにあるまじき値段。でもまあ、オレみたいなヒキーコにとって、サンダルは最低でも3年はつきあう相手なわけだから、月割りにすればたいした値段でもない。それに、履き物で安いのをつかむと、それだけでヒキコモリの度が増してしまうものなのだよ。過去の経験からして。
 だから、靴とサンダルにはカネを惜しまない。
 っていうか、減量を実りあるものにするためには、食費に費やしていた部分の可処分所得をファッション出費に置き換えていかなければならないのだ。でないと、単に痩せて貧相になっただけのしなびたオヤジが出来上がることになる。

 おお、そろそろサウジ戦がはじまる。
 観戦が終わって、機嫌が良かったら感想を書くかもしれない。
 不機嫌だったら黙って寝ることにする。
 市井のいちオタクであるオレには、説明責任なんかないわけだし。

※ココログがバージョンアップしましたね。慶賀慶賀。
 ちょっと使いやすくなったでしょうか。
 ヘルプを見て、できれば新機能をためしてみようかと思ってます。
 ま、先のことは分かりませんが。
 サウジアラビア次第ですよ。当面は。

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2007/07/23

聖地へ

 昼過ぎ、サンダルを買いに川口まで。この3年ほどはいているメレルというメーカーのものがさすがにくたびれてきたので。
 たしか、五千いくらかしたブツだけに、なかなかしっかりしていて、だましだまし履けば、まだ充分にイケそう。でも、サンダルから露出している爪先部分だけが日焼けしているその日焼けの様相がいかにもきたならしくてイヤなのだな。で、ほかの部分が焼けるタイプのをしばらく履こうかな、と。
 川口まで行く必要はないのだが、まあ、自転車を走らせようということですよ。
 無事サンダルをゲット(980円の安物。じきに新しいのが欲しくなる。間違いない)。出来心で、グリーンセンターまで走る。

  • と、ここまで来たんだから、もう少し足を伸ばして、浦和レッズの練習場まで行ってみようかと、ついつい余計なことを考える。川口グリーンセンターから「緑のヘルシーロード」というのをズルズル走って行くと、大原練習場経由で大宮公園まで行けるんだぜ、と、先日買った本に書いてあったものでね。
  • ところが、いきなり反対方向に向かっていたらしく、鳩ヶ谷市のハズレで道が終わる。
  • 引き返して、先日芝川サイクリングロード経由で行き着いた「見沼通船堀公園」まで一気に走る。
  • さらに「緑のヘルシーロード」を走っていると、様子がおかしい。「大崎公園」というところに出る。案内板を見ると、どうやら岩槻に向かっている。見沼代用水の「東縁」を走っていたようで。「西縁」の方を走らないと大原には行かない。
  • で、463号線を西に走って、芝川沿いを北上してみる。
  • 見沼用水にぶつかったので、そのまま用水沿いにヘルシーロードを走る。
  • と、またしてもどうやら岩槻に向かっている。
  • さぎ山記念公園あたりに到達した時点で、大原行きを断念。疲れたし。

Denen0722_1

※なんだか、ものすごい田園風景。ここは誰? 私はどこ? という感じ。

  • 来た道を戻る。
  • 途中、石畳がなんだかガタガタしてイヤなので、併走する隣の舗装道路に移る。
  • と、徐々に見沼代用水と離れてしまう。
  • 道を折れて用水を探す。
  • 見つけたので、また用水沿いに走る。
  • ん? 見慣れない景色だなあ。なんか大宮新都心のビルとかが見えてくるし、と思って近所の住所表示を見るとどうやら大原に近い。
  • そのまま走ると、おお、橋にレディアのレリーフがあるじゃないか。

Redia0722

※おお、レディアじゃないか。会えてうれしいぜ。

  • ってことは、ここは大原か?
  • と思ってそのまま走ると、懐かしい大原グラウンドにぶつかる。感激。
  • サイクルコンピュータの距離を見ると、自宅から48.8kmも走っている。激しく疲れた。時刻は4時過ぎ。暗くなる前に帰れるだろうか?
  • 大原練習場は、無人。誰も練習をしていない。サポもいない。まったくの無人。さびしい。

Oohara

※浦和レッズ大原練習場&クラブハウス。聖地。が、巡礼の輪行者は神々に会えなかった。

  • 帰路に就く。遠回りをしたくないので、ちょっと恐いけど産業道路をそのまま南下することにする。暗くなったら面倒だし。
  • ひたすらに走って自宅まで16.82km。ずいぶん遠回りをしたのだな。
  • というわけで、本日の走行距離は65.71km。自己新記録ですね。間違いなく。
  • 疲れた。
  • 何もしたくない。
  • 大丈夫。一段落したら、仕事を再開します(棒読み)。

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2007/07/22

ダブルバインド

 しばらく前から、CD-Rの書き込みができない。
 というよりも、ドライブにブランクのCD-Rを挿入すると、システムが落ちてしまう(強制的に電源が落ちる)。
 細かく言うと、これは、ディスクによって違うようで

  1. 強制システムダウン:10枚中3枚ほどはこのパターン。何が立っていようが、何が動いていようが、強制的に電源を落としてそれっきり。ディスクを抜くまで再起動さえしてくれない。再立ち上げ後は、「システムは致命的なエラーから回復しました」とか、恩着せがましいメッセージが出る。ざけんな。
  2. 単に読まない:ディスクが挿入されていること自体を認識しない。これが10枚中6枚ぐらい。
  3. 普通に読む:ごくたまに1割ほどの確率で、奇跡的にブランクディスクである旨を認識する場合があって、このケースではきちんと書き込みができる。なぜだ。
  4. DVD-Rのブランクディスクはきちんと認識する。なぜだ?

 最初は、ディスクの不良を疑いました。
 で、メーカー品のちゃんとしたディスク(いや、前のだって日本製のメーカー品だったのですが)を50枚買ってきてためしてみました。
 ところが、結果は同じ。
 というわけで、先月の半ば頃、思い切ってドライブを買い換えました。ええ、IDEに挿すタイプのだと最新型のが8000円弱で売ってますから。
 さて、最新ドライブでためしてみたところ、症状は全く同じ。
 つまり、これはOSあるいは何かのソフトがコンフリクトしてるわけですねきっと。
 でも、ここで問題があります。

  • いまさらOSの再インストールなんか死んでもやりたくないな。だって、このマシンになってからは、比較的安定していたおかげで、OSはまったく買ったときのまま(まあ、XPのSP2は追加しましたが)。というわけで、どういうふうにアプリやらツールやらがのっかていてどこでどういうふうに自動実行ファイルが動いているか、自分でも把握できてません。ですので、一からシステムを作り直すのは死ぬほどめんどくさい作業になりそうなのでね。
  • で、疑わしいプログラム(RoxioのDrag-to-Diskというのが怪しいと睨んでいます。ドライブに入ってきたディスクを自動認識して、フォーマットやら追記やらを担当するツールです。いかにもあやしい。常駐してやがるし)をアンインストールしようとしているわけですが、これが、なぜか「プログラムの追加と削除」のメニューに載っていない。インストール先にアンインストール用の実行ファイルとかがあるのかと思うとこれもない。

 どうしたら良いのでしょうね。
 どなたか。良い知恵があったら教えてください。

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2007/07/21

amazon解禁

先日来よりご案内申し上げている最新刊「1984年のビーンボールですが、本日付でamazonでの予約注文がオンになりました。
今回は、定価が税込みで1575円と、一冊のみの申し込みでも送料が発生しません。
よろしくよろしく。
左サイドバーの画像(あるいはタイトル)をクリックすると、ふらふらとamazonの購入ページに迷い込む仕組みになっております。
いえ、親切心です。
そのあたりのところをどうかひとつ充分にお汲み取りいただき、なにとぞよろしくお願い申し上げる次第です(←って、意味わかりませんね。日本語って不思議ですね)。
とてもよろしく。

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車輪の下心

  • 自転車愛好家の皆さんがクロスバイク購入後のなりゆきを気にかけておられる気がするので、ちょっとばかりご報告をば。
  • 新車は順調に動いています。
  • 実は、購入直後は、期待していたほどペダルが軽くないことに落胆しておしました。
  • ところが、購入した店舗で調整(空気圧、サスペンションの硬さ、ブレーキの効きなど。購入日が閉店直前で時間がなかったため、細かいメンテは後日あらためておこなった次第)して貰うと、ウソのようによく走る。おお。
  • たかだか4万円のバイクと思ってバカにしてはいけない。
  • これまで乗っていたなんちゃってMTBとはまるで世界が違う。
  • でも、カゴをつけてしまいました。自転車の神様ごめんなさい。
  • おもちゃとしては、サイクルコンピュータが面白い。
  • 当方が購入したブツは、走行速度、距離A、距離B、平均速度、走行時間、累計走行距離が出るごく基本的なタイプのもの。とはいえ、こいつを装着していると走るのが倍ぐらい楽しくなる。
  • このテのギミックは、オタクの心の深奥にある測定本能と記録追及癖を刺激する。
  • 追い立てられているような気がいたしますね。こういうツールがいちいち数字を出して来ると。
  • 現在、購入以来の累計走行距離(Odo)が99.3km。もう少しで100km。
  • 購入2週間で約100kmというのは、雨が多かったこの時期にしてはなかなか立派な数字なんではなかろうか。
  • 今日(7月20日)は、久しぶりに天気が良かった(曇り)ので、コメント欄でどなたかが推薦してくれた「芝川サイクリングロード」を走ってきた。はじめての遠出かな。
  • 自宅を出て、新荒川大橋→荒川左岸→芝川水門→見沼通船堀公園まで。行き帰りで35.01km。至極快適に走行できた。

 7月はじめまで順調に減っていた体重が、この10日ほど変化していない。
 体が少食に適応してきているんだろうか。
 まあ、山あり谷あり野壺あり、と。そういうことなんでしょうね。

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2007/07/20

新刊のお知らせ

新刊が出ます。概要は以下の通り。

[タイトル]:1984年のビーンボール
オダジマタカシスポーツコラム大鑑
[出版社]:駒草出版
[定価]:1575円(税込)
[発売日]:7月25日
[判型・体裁]:四六判/並製/319ページ
[ISBN]:978ー4ー903186ー47ー4

書籍の外観はこんな感じです。
発売日が近づいてamazonの予約が可能になったら左サイドバーにある告知欄のリンクを有効にします。

1984bb

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2007/07/08

Papa's got a brand new bike

 クロスバイクを買った。
 そうだよ。ガマンがきかないんだよ。
 とりあえず下見に、と思って近所の「スポーツオーソリティー」に出かけて、物色するうちに、気がついたら買っていた。
 ポイントは以下の通り。

  • 本当は本格派の15万円ぐらいのロードレーサーが欲しいんだけどさ。
  • でも、どうせ街乗りが中心なわけだし。
  • 街乗りどころか、買い物の足ですよ。基本的には。ご近所の。
  • 買い物の足ということになると、当然、あの「前カゴ」というヤツが必要になる。いや、フロントバスケットと呼んだって同じだよ。キャリーと呼んでみたところで。
  • あのカゴが付くと、もうそりゃスポーツバイクとは呼べなくなる。
  • でも、カゴ無しの、泥よけ無しの、スタンドさえないみたいな、そういうスパルタンなブツに乗るほど気合い入ってるわけじゃないからね。当方は。
  • それに、アレですよ。ほら、あの穴あきヘルメット&モッコリサイクリングパンツに吊り目型サングラスという、本格派サイクリストのイデタチは、オレには不可能です。
  • とすると、七分丈のカーゴパンツとTシャツだとかGパンにアロハみたいな格好で自転車に乗る以上、クロスバイクが限界。ロードレーサーはとても無理。
  • でも、これまで乗ってみたいな、イカモノのMTBとかはマジ勘弁。懲りました。

 と、かくのごとき諸事情を勘案した結果、当方がゲットした結論は以下。

  • 本体は、¥39800のクロスバイク。GIANT社製。CROSS3200という車種。フレームのサイズは380mm。
  • こいつに、ライト(LED5灯のハンドル据え付けタイプ)、サイクルコンピュータ、サイドスタンド、フロントキャリア、ドリンクホルダ、カギをつけて、全部で5万円ちょい。
  • フロントのバスケット(ま、カゴだよね)については、在庫切れなので、後日。
  • っていうか、カゴについては、店員に、「あれ付けると、一発でママチャリになっちゃうからなあ……」と言ってみたら、「そうですね」と、あっさり肯定されてしまったので、ちょっと装着する決意が鈍っています。
  • まあ、どうせ付けるんだろうけど。必要だし。必要は無粋の母。生活は風雅の敵。

 いや、ネットとかでもう少し研究してからとも思ったのだが、どうせ研究すればするほどアタマがマニアックな方向に行って、3日後には30万のブツを狙っているとか、どうせそういう展開になりそうな気がしたんで、衝動買い(によるミス)の方を選んでみた、と。
 この歳になると、人間、予想外なミスはしなくなる。いつも、案の定なミス。っていうか、おなじみの、予想通りの、お約束通りの失敗をする方が自分でも安心なわけです。つまり、衝動買いで安物を買って、しばらくしてもう少し高いのに買い換えて、またしばらくたつと、さらに高級なのが欲しくなる……みたいな、そういうことを30年も続けていると、最初の段階でどの程度のブツをツカんでおくべきなのかといったあたりの呼吸がなんとなくわかってくるのだよ。
 これで、ものの見事に自転車にハマって、たとえば半年後にもう一段階マニアックなバイクを買い直すハメになるのだとしても、それはそれで良い。だって、50歳を過ぎた男が何かにハマるのだとしたら、それは収穫と考えねばならぬ事態なんだろうからして。
 逆に、時間とともに熱がさめて、最終的には自転車の話を振ると機嫌をこわす男になるのだとすると、この値段は、ちょうど良かったということになる。
 いずれにしても、良い見当だよな。
 と、日記にはそう書いておこう。
 そう。ライターの捨て書き、だよ。
 って、医者の不養生とちょっと似てるな。
 まだあるぞ。

  • JT社員の禁煙。
  • 坊主の不信心
  • モデルの肥満
  • 歌手の音痴
  • ピアニストの突き指
  • 大工の借家住まい
  • ブリーダーの不倫:うん。ちょっと意味が違う。
  • 騎手の騎乗位:ま、自分が馬乗りになられてどうするって話だよ。
  • 役者の無表情
  • 芸者の無芸大食
  • トランペット吹きの口内炎
  • 金魚の溺死
  • ライオンの虫歯
  • 象の鼻炎
  • 相撲取りの夏やせ
  • カニのあとずさり

 明日あたりちょっと遠出をしてみることにしよう。

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銀輪の末路

 午前中窓の外を見ると、薄曇りのコンディション。自転車を取り戻しに行くには良い天気かもしれない。
 そう思うと落ち着いて自宅に居られない。
 雨が降り出す前に家を出る。
 正午頃、埼京線武蔵浦和経由で東川口に向かう。武蔵野線に乗るのははじめて。ちょっとうれしい。
 駅から、昨日とは違う道を歩いてオリンピックに到着。修理代金を尋ねると「無料で良い」とのこと。深く感謝して帰宅の途につく。
 走り出してしばらく。異変に気づく。
 うん。思い出してみれば昨日から変といえば変だった。空気が抜ける前に前輪がグラグラしている感じがあったのだが、空気穴がズレたのは、そもそも前輪のガタつきのせいだったのかもしれない。
 そういえば、昨晩電話した時、店の兄ちゃんが気になることを言っていた。
「前輪のグラつきは前からですか?」
「ええ、ちょっと前から」
 なるほど。パンクではなかったものの、もしかして事態はもう少し深刻だったのかもしれない。
 イヤホンを耳から抜いてナマの耳で走ってみると、実にひどい音が出ていることがわかる。
 キコキコシュルキー、グギッ、キコキコシュルキー、グギッ。校庭のスプリンクラーみたいなにぎやかさだ。しかも前輪は左右にブレまくって一回転ごとにブレーキに接触している。ペダルが重いのはそのせいだな。
 っていうか、重いとか重くないとか以前に、この状態で走るのは危険だぞ。
 だって、時々不規則に混じるギギッっというこの不正な音は、もしかして何かが折れそうになっている音で、だとすると、前輪がいつハズれてもおかしくないのかもしれないわけだから。
 ……と思うと、スピードを出すのが恐くなる。
 トップスピードで走行中に前輪が脱落して、そのまま顔面で制動しました……というのは、アニメのネタとしてはアリでも、現実にはちょっとあんまりヒドい図じゃないか?
「地面には、生前のオダジマによる制動痕がチョークで描いたみたいにまっすぐに30メートル」
 とか、マジで思い描きたくないんだが。
 時速5キロほどで走りながら、あり得べき結末についてあれこれ考える。
 うん。ダメだなこいつは……と、3分後には結論が出る。このバイクとはバイバイ。5年間、痛みに耐えてよく頑張った。感動した。さらばだ。銀輪名無し号よ。ステンレスのくせに錆びたことについてはオレの管理にも責任があったんだろうから勘弁してやる。じゃあな。ロクな余生は無いだろうが、強く生きてくれ。ピョンヤンあたりに不正輸出されることになったら、その時にはわが友キム・ジョンイルによろしく伝えてくれ。
 問題は、帰りの足だ。いや、その前に、遺体というか、今乗っている粗大ゴミの処理だ。
 放置……というわけにはいかないだろうな。やはり。
 たしかに、122号沿いを走っていると、路側や中央分離帯のところどころに粗大ゴミが放置されていて、その中には中国製とおぼしき廃棄自転車も多数含まれている。そうなのだ。セイタカアワダチソウが密生する交差点前の空き地は、あらゆる生活用品の墓場として、エコ・アナーキーな市民の皆さんに重宝されているのだよ。
 というのも、空き地はどうせ地球じゃないから。でなくても、少なくとももオレの土地じゃないわけだし。
 たぶん、網状のフェンスにハメ込まれた空き缶やペットボトルが、粗大ゴミを呼び込む標識として機能しているのだと思う。
「なあ、ここなら何を捨ててもオッケーだぜ。だろ? 現に色んなモノが放置されてて、その意味では既にゴミ捨て場なわけだからさ」
 みたいな、そういうメッセージ看板として。
 で、すぐそばのコンクリート橋脚の壁面にはタグやらグラフィティやらが大書されていて、その絵柄は、アベだかがほざいている「美しい国」を真っ向から陵辱しにかかっている……と、そういう荒れ果てた草むらにそっと寝かせておけば、たぶん誰もオレの自転車に手を出す人間はいないだろう。無灯火自転車の取り締まりにはことのほか熱心だと言われている埼玉県警のおまわりも含めて。
 でもまあ、50を過ぎた男がやることじゃないな。一種の死体遺棄だし。
 ……などと、つらつら考えながら時速10キロほどのビビリ走行をしていると、前方にリサイクルショップを発見。おお、ここだ。ここで引き取って貰えばよい。
 さっそく交渉を開始。
「……というわけなんですが」
「うーん。そういう危ないモノをお客に売るわけにもいかないしなあ」
「タダでも?」
「……いや、タダでも、どうせゴミになるわけだから」
「……多少ならこっちが支払ってもいいんだけど」
「……まあ、ウチには、産廃業者が来るからね」
「じゃあ、1000円で」
「いいよ」
 交渉成立。
 ということで、店から新井宿の駅まで、30分ほど歩いて帰宅。疲れた。
 近いうちに、新しいブツを入手せねばならないだろう。
 どういうのを買おうかな。わくわく。

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パンク始末

ナビスコ杯準決勝 ガンバ大阪戦@埼スタ

  • 埼スタまで、自転車で行ってみることにする。距離は地図を見て計測してみると、ざっと15キロといったところ。まあ、行けないこともないかな、と。
  • 午後3時15分過ぎ。自宅を出発。天候は薄曇り。サイクリング日和。
  • 荒川大橋を渡り、国道122号線をひたすら北上。沿線の景色は至極退屈。トラックが恐い。ちょっと後悔。なんだか埼玉のドライバーはラフな感じがする。
  • 午後4時過ぎ。122号を外れて側道を行く。
  • 失敗。片側一車線のバス通りは自転車のためのスペースが無い。ひたすらに恐い。
  • しかも、iPodを聴きながらの走行だから、なおのこと恐い。
  • いや、安全上好ましくないことはわかっているのだが、景色の中の音楽はやめられません。
  • 東川口の手前でちょっとひと休み。
  • 再び走り出すと、やけにペダルが重い。それになんだか走る度にシュルシュル音がするぞ……と、前輪がペコペコじゃないか。パンクか?
  • 通りがかりのご夫婦に「このあたりに自転車屋さんはありませんか?」と尋ねる。
  • 「オリンピックで自転車売ってたからきっと修理もやってるんじゃないかしら」とのこと。道順を聞く。
  • パンク現場からペコペコの車輪のまま走る。10分ほどで「オリンピック東川口店」に到着。一階自転車売り場で修理を依頼。
  • 「パンクかもしれない。チューブがイカれてるかもしれない。パンクなら30分、チューブ交換なら1時間かかる」とのこと。
  • とすると、修理を待ってたら、浦和美園駅前5時の待ち合わせに間に合わない。
  • 最寄り駅の東川口駅まで歩いて、そこから埼玉高速鉄道で浦和美園に向かうことにする。
  • 途中、ベビーカーを押している主婦に駅までの道を尋ねる。
  • 「この先の道を左にずっとまっすぐ行けば二十分ほどで駅ですよ」と、こともなげに。ううむ。20分か。
  • なんとか5分遅れで、待ち合わせポイントに到着。
  • ゲームはなんだかバラバラな印象。夏場のナビスコっぽいゲームでした。
  • 浦和の得点は、記録上小野伸二のゴールということになったが、実質的にはウッチーのミドルではなかろうかと。小野クンは、ちょっとコースを変えただけ。まあ、それが難しいのかもしれないが。
  • ガンバは、ポストに1本、バーに1本当て、さらに、PKをヤマギシの奇跡的セーブで阻止される。運がない。
  • 逃げ切りかと思われた後半43分。コーナーからのボールをDFの山口に決められる。ヤマギシさんが前に出るタイミングを誤ったように見えた。でも、リプレーがなかったからよくわからない。
  • 埼スタからの帰路、オリンピックの自転車売り場に電話をしてみると、「エアなんとか(空気を入れるところらしい)の交換だけで済んだ」ということ。
  • でも、店に寄って自転車を受け取って、その自転車で帰る気持ちになれない。
  • だって暗いし、寒いし、遠いし、疲れてるし、ゲームは引き分けだし。
  • ということで、後日あらためて受け取りに行く旨を了承してもらって地下鉄で帰宅。
  • 疲れた。 

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※試合前の練習風景。伸二と組んでお茶目にジャンプしているのはポンテさん。

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