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2007/06/26

新刊

 ※1984年のビーンボール

 「サッカーの上の雲」の続編が出ます。
 本日、再校のゲラを戻して、あとがきを書きました。疲れた。
 タイトルは「1984年のビーンボール」。ええ、「1973年のピンボール」(村上春樹:著)へのオマージュ(←パロディじゃないよ。パクリでも、インスパイアでもありません)です。
 内容的には、野球関連が5割、サッカーが3割、残りが2割という感じ。
 分量は前回の2割増程度。値段も200円ぐらい割高になるかも。正式に決定したら。またあらためて告知します。

※ 偽装ミンチ事件について雑感
 偽装自体は「企業家の貪欲」ということで、さして珍しい展開でもない。っていうか、必然だな。企業努力の。
 ただ、コトが食べ物ということになると、話は別になる。食い物の中には様々なヒステリーの種が潜んでいるから。
 私自身、「血をまぜて色を赤くした」という新聞報道を読んで、ちょっと気持ち悪くなった。こういう感覚は、「安全か否か」とか「食ってうまいのかどうか」とは別の次元のお話で、気持ち悪いものは、どうしたって気持ちが悪いのだよ。うえええ。だって、血だぜ血。エホバの人じゃなくても、イヤなものはイヤなわけだ。
 食べ物について、人は様々なタブーやらアレルギーやらこだわりやらを持っている。
 であるからして、食べ物の好き嫌いは、人によっては単なる好みの問題を超えた、人格の根本にかかわる非妥協的な要素だったりする。
 たとえば、すり潰して混ぜてあればブロッコリーが苦手な人でも云々といった調子のレシピがあったりするけど、オレはそういうだまし討ちみたいなものを食わされたいとは思わない。だって、気づかずに食えれば良いという問題じゃないから。自分の中にブロッコリが入ってきたと思うとそれだけでこみ上げてくるものがあるわけだし。
 
 で、豚肉だが、相手が肉関連だと、宗教上のタブーがかかわってくる。
 たとえば、牛肉100%の表示を信じてうっかりカトキチのコロッケを食べてしまったムスリムとか、ユダヤ教徒(←っていうか、彼らは信徒用にきちんと処理された肉しか食べないんだっけ? でも、中には食べちゃう組の連中もいると思うよ。牛100パーならオッケーね、とか言って)は、どういう反応を示すんだろう。
 もしかして、あの社長は、「処刑」ということになりはしないか?
 でなくても、とてつもない額の損害賠償訴訟を起こされるとか、そういう可能性は無いんだろうか?

 宗教のタブーを除けて考えても、アレルギーの問題がある。
 保育園の送り迎えをやっていた頃に、ママである人たちと会話をすることがよくあって、その時に知ったのだが、食物アレルギーを抱える子供を持った母親たちは、それはそれは真剣なまなざしで食品成分表示を見ているものなのだ。
 だって、アレルギーの子供たちというのは、パンの表面を光らせるために使われてる卵白をうっかり摂取したおかげで、全身が真っ赤に腫れ上がったりしてしまう存在なわけで、となると、ママの眼から見れば、食品成分表示でウソをつくメーカーは、イコール殺人者まがいなのだな。
 あの社長は、絶対に無事では済まないだろう。まあ、自業自得だけどね。

 結局、この社長は、「イカサマのリスク」について、甘い考えをいだいていたわけだ。
 サイコロに何か仕込んだのがバレた場合、そのバクチ打ちは、あらゆる意味でおしまいになる。
 スマキにされてどこかの港に浮かぶか、幸運な場合でも、指を一本失うことは確実。で、組織内の地位から何からがすべてオシャカ。そういうきまりになっている。
 イカサマで勝った分の勝ち分を返せば良いという話ではない。当然だが。
 よって完全に終了。合掌。

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コメント

ヨロピク♪

投稿: 定森ユカ | 2007/06/26 17:21

「血の味を覚えたものは、水の味に拘る」

表意と裏意が。ありまする。言わぬが花ども書けば実る。
男と女、偶には野暮に、野で暮れる。蒼いカン でありまする。

それはそれとしてエ ローソンのくだんの50円コロッケが違う会社の
100円牛肉コロッケになってて

「きっと、不味くなってるんだろうな」

と思いましたる。そんだけえ~ おいしかったんす。俺、10個は食べましたのでありまする。だって貧しいんだもん!俺は田中しゃっちょさん好きですよ。遠藤周作先生も、御存命なら真っ先に擁護なさったろうなアと、フォローかましてるとこでありまする。

投稿: MeXi | 2007/06/26 19:15

日本平での横断幕騒動についてのご見解がありましたら お願いします

投稿: kon | 2007/06/26 19:18

実は、わたくし、ミートホープコロッケに引っ掛けたつもりのブログ記事を書いたばかり。
おんなじ様なテーマだと言いたいところだが、月とスッポンポン。
どうにもならないオダジマブログの偉大さ面白さに、口惜しさこめて、あらためてバンザイ。

投稿: 小高英二 | 2007/06/26 20:14

文部科学省が、昨年田中社長に贈った「創意工夫功労者賞」の取り消しを検討しているという記事に大笑いしました。いったい文科省は、どの「創意工夫」を表彰したんでしょうか(笑)

投稿: kettsu | 2007/06/26 23:13

この会社は、7、8年間、こんなインチキ製造をしていたそうな。
ビックリしたのは、この製品を仕入れした会社が気が付かなかった?こと。
消費者は素人だからわからないとして、プロの仕入れ担当者は、試食すれば気が付くと思うけど。

この事件も、小泉・安倍と続いた「福田派」政権だから出てきたのかな?
野中氏健在の「経世会」内閣だったら、どうだっただろう?

食肉業界のインチキ?
「くわばら、クワバラ」で行政もマスコミも腰が引けていたかも。

投稿: リベラリスト | 2007/06/27 10:56

>食肉業界のインチキ?

 被差別部落のことを言ってるんだと思いますが、いまや、畜産、食肉加工、流通、販売のどこをみても、特殊な採用や人事はないですよ。
 焼肉屋には半島系が多いですが、それはパチンコと同じです。

投稿: Inoue | 2007/06/27 16:56

ミートホープ社というところの食品表示偽装その他事件。

牛肉100%のひき肉に豚が混じっていたり、牛豚50%ずつの表示なのに牛の方がぜんぜん多かったりくらいのうそは、ずいぶん昔にどこかのスーパーでばれたことがあったし、賞味期限の改ざんのようなことだってもう何度もいろいろなところで発覚している。わたしの体験でも食品関係の配送センターで製造年月日が明日になっている豆腐を見てしまったなんてことがあった(ほんとですよ)。

混ぜ物ということだったら、たとえば牛乳や野菜ジュースが水で薄められていないと皆さんはお思いになりますか。100%野菜汁と表示されている数多の野菜ジュースの中に「特濃」と謳ったものを見つければ、あれ?と思うよね。濃縮還元だったらどのようにでも調節できるというわけだ。豆腐だって使う消泡剤の種類によって同じ量の大豆からできる量が違うという話だが、スカスカに薄まった豆腐はしかし合法なのである。

中身の見えないものは食品に限らず(耐震偽装住宅とか)そこでなにが為されているかなんて分かったものではないのである。だからむしろ、今回のように悪事がばれてその内容があきらかになれば、こんなことをやっていやがったのかといういろいろな事実がはっきり分かって、こっちとしてはすっきり気持ちが落ち着くというものだ。

この会社のやっていたことでは当初、牛ひき肉に豚や鳥その他を混ぜていたくらいのことと思って、そのくらいどうだっていいじゃないかと口走ったらアレルギーの人だっているのだからと指摘され、ああそうかと少し神妙な気持ちになったが、返品された商品をそのまま他に回したとか、赤く見せるために血を混ぜたとか、わたしとしては、いっそ拍手喝采である。まあ、どこまでも他人事だ。

ここの社長は初めの頃、消費者にも問題があると言ったらしいが、思ってもいないきれいごとを言われるよりも、こういった居直りの責任転嫁はどんどんやってもらいたい。とはいえこの程度の言い逃れでは面白くもなんともない。どうせなら、「わたしのやったことなんてアメリカや中国に比べたら大して悪くない」くらいの発言をかまして欲しかった。言うまでもなく、病気の牛や鳥、毒入りの野菜を平気で他国にばら撒く行為のことだ。これらのことにおいての彼の国々の居直りの強硬姿勢を考えてみて欲しい。牛丼大好きとか浮かれてる場合じゃないと思うが。

昨日あたりになると、同業者について質問された田中社長からは「わたしを最後にこのようなことのないように」などという似合わない発言が聞かれた。ははは。このようなことが全国津々浦々で日常的に行われていることの関係者からの告発にこれは他ならない。

投稿: あやぬる | 2007/06/27 22:04

人生検索 道しるべ
http://mi-ti.net/

投稿: HAL | 2007/06/27 22:50

俺は「旨けりゃいい」。

能書きは いいんだよ。←けだし、名言である。

けだしって 何?

投稿: 駄XiMen | 2007/06/28 08:24

「瞑想」と、「迷走」。

中国賢者ってのァ、かなり一味違いまするね。染み出る含蓄。

まあ一味違うちゅーても、なんでも油とオイスターソース入れればおいしい中華料理になっちゃうわけですけど。

投稿: 駄XiMen | 2007/06/28 08:28

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