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2006/08/19

鹿島戦

J1第18節 鹿島VS浦和 @鹿島スタジアム

 NHK-BS1にてTV観戦。
 暑さとコンディションが心配。水曜日の代表戦に5人も出てるから。

  • 前半15分までは押し気味。でも、決定的なチャンスは無し。
  • ワシントンが前にいると、ロングボールに頼る悪いくせが出る。
  • 長谷部が不調。消えている。代表に選ばれて以来、あるいはもっと前からかもしれないが、中盤で消えるケースが多い。小野君と合ってないということなのだろうか?
  • 小野伸二も微妙。ボールタッチが少ない。
  • 平川はクロスの精度が……
  • というわけで、20分過ぎからはボールを支配される。
  • 以後、危ない場面の連続。
  • 40分:右CK(小笠原)→ニアに走り込んできたアレックス・ミネイロがヘッドで決める。スローで見ると山岸はジャンプすべきところでスライディングしているがなぜだ?

  • 後半:相変わらず鹿島ペース。っていうか、さらに良くない流れ。
  • 24分:柳沢アレックスミネイロ。最後は飛び込んできたキーパーをチップキックでかわすQBKシュート。0-2。終わった……と思いました。
  • 26分:ディフェンス裏でこぼれ球に反応した達也がゴール前に走り込んで逆サイドのワシントンに横パス→これをワシントンがゴール正面に落とす→走り込んできた伸二が、ボールが着地する直前のところをそのまま左足でボレー→ソガハタの右脇をかすめてゴールイン。うまい。1-2。
  • 小野伸二は、腰を痛めた様子。0-2の時、オーバーヘッドキックをして、腰から落ちていたが、あの時に打ったのだろう。まあ捻ったわけじゃないようだから、大事には至らないだろう。
  • ロスタイム。右サイドでボールを受けた永井が逆サイドにクロス。闘莉王の折り返しがDFに当たってこぼれるところをワシントンが拾って振り返りざまにシュート。素晴らしい。2-2。

 引き分けは、良しとせねば。
 流れとしては、モロな負け試合でした。

※更新が途絶えてましたが、そろそろ夏休みは終わりにして、明日あたりからがんばります。

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2006/08/12

FC東京戦

浦和レッズVSFC東京@埼玉スタジアム

BS-iにてTV観戦。スタジアムは超満員っぽい。

  • 山田がスタメンから外れているのはどうしてなのか。心配。
  • 前半5分。伸二のファインゴール。右サイド平川からのクロスを田中達也がワンタッチ、逆サイドで受けた小野が左腿でワントラップして、落ち際を左足でボレー。ボールはゴール右サイドネットへ! 素晴らしい。
  • 田中達也は相変わらずトラップが巧い。
  • 長谷部はコンディションが悪いのかも。ちょっと痩せた感じがするのも気になる。
  • FC東京では梶山が目立っている。前半の中頃、素敵なミドルを撃っていた。
  • 前半の中頃からなんとなく相手ペース。中盤でボールを失うケースが目立つ。でも、ディフェンスは堅い。今年の赤いチームは、攻められている展開の方が安定している。
  • 前半はこのまま1-0で終了。
  • 後半10分頃、FC東京伊野波が2枚目イエローで退場
  • 直後。アレックスがドリブルで持ちこんでゴール。右足!でのきれいなシュート。2-0。
  • 後半26分:啓太からゴール前左サイド山田に絶妙のパス。山田が中央にクロス。ファーで受けた達也がヘッドで折り返す。中央に走り込んできたアレックスがヘッドで押し込む。3-0。
  • 30分過ぎからアレックス、小野を引っ込めて、相馬、岡野を投入。楽勝モード。
  • 後半43分:田中達也がダメ押しの1点。ディフェンスからのスルーパスを受けて併走していた長谷部からの横パスを受けて、ゴール前にドリブル。ジャーンが追いつく寸前に左足を振ってニアに蹴りこむ。うむ。素晴らしく落ち着いている。4-0
  • 終わってみれば圧勝でしたね。

 FC東京は、若い選手に魅力的な素材が多い。
 このチームに対しては長らく相性が悪かったのだが、ここしばらく楽勝が続く。なぜだろう? やっぱりアマラオがいなくなったからだろうか。

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2006/08/06

ヤッシーの口上

Yasshi

 投票日だったんですね。
 さきほど、フジテレビで、敗戦の弁を語っておりました。
 余裕ありげに見せようとする努力が空回りしていて、なんだかちょっとかわいそうでした。

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チャンネルロック

Boobo

 サンデージャポンをつけると、ニヤニヤ顔の亀田がアップで映る。
「お、軌道修正か?」
 と思って見ていると、どうやら違う。
 完全な擁護。局をあげての全力擁護。特別擁護老人ホーム。
 で、「亀田バッシング」に対して、とか言ってる。
 違うだろ? バッシングというのは、悪意あるイジメないしは、不当な集団的迫害。いま起こっているのは、亀田一家ならびにTBSに対する正当な「批判」だ。っていうか、「抗議」「プロテスト」「異論反論オブジェクション」、どう呼んでも良いが、「バッシング」は違う。亀田批判の世論を「バッシング」という言葉で表現するなら、「アルカイダバッシング」とか「ビンラディンバッシング」「カルト宗教バッシング」「A級戦犯バッシング」というふうに、普段の報道もそういうふうに言い換えなければならない。
 以下、番組の内容。

  • テリー伊東、飯島愛、橋下弁護士、虎舞竜のヴォーカルのオヤジが雁首を揃えて口々に亀田擁護のご発言を繰り返す。
  • 時々、デーブスペクターがまぜっかえして腐った空気を攪拌する(←そういう役割だよな)ものの、番組の北朝鮮色が緩和されるわけでもなく、ただただ寒々しい残響がひろがるのみ。
  • 司会の爆笑問題はモゴモゴ言ってるだけ。実質無言。
  • で、「TBSだけで見られる」という前振りつきで「親子愛物語」の取材VTRを長時間再生。

いや、驚いた。TBSはこの期に及んで正面突破をはかるつもりのようだ。

 亀田についてはもう何も言わない。好きにしてくれ。
 問題は、亀田一家を電波に乗せることで生じる副作用だ。
 彼らを持ち上げるという、あり得ないミッションのために、様々な無理がひろがっている。

  • 土井ちゃんのアナウンサー生命が終了してしまったこと
  • 爆笑問題の批評的スタンスが致命的な損傷を受けたこと
  • 朝青龍が泥まみれ。大好きなドルジが……
  • テリーは自業自得
  • さんま、みの、キムタク、森元総理、小池大臣といった大物が動員できたのは、やっぱりあっちの筋なんだろうか?
  • そのほかにも、様々なタレントやコメンテーターが当件を通じて馬脚をあらわしている。
  • 逆張りで点を稼いでいるコメント屋もちらほら。他局も風を読んで手のひら返し。そりゃそうだ。

 うんこについてはもう何も言わない。不可抗力。
 問題は、うんこをテーブルに載せることでもたらされる副作用だ。食卓全体がダメになってしまう。

 おお、「アッコにおまかせ」が始まった。これも亀田ヨイショのようだ。
 TBS必死だなw

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老師

ついでなので、オシム老師の記事も公開。
フッチバル誌、04年3月に書いた原稿です。
良い雑誌だったんだけどなあ。

Oshimu

 頭足人をご存知だろうか?
 知らないとは言わせない。描いたことがあるはずだ。というよりも、頭足人は、誰の心にも、必ず住んでいるのだ。もちろん、読者諸兄の心の中にも。
 頭足人は、読んで字のごとく、頭から足が生えている人間のことで、「とうそくじん」と読む。児童心理学の教えるところによれば、幼児は、どこの国の、どの文化圏の幼児であっても、必ずある発達段階で、この、顔に手足がついた人物像である「頭足人」を描くことになっているのだそうだ。ヨーロッパ人であれ、アジア人であれ、世界中どこの国でも、3歳から5歳ぐらいまでの子供は、必ずや、このモノを絵に描いているのである。
 おそらく、幼児の目には、顔と手足だけが映っている。つまり、最も重要で最も印象的な部分だけを彼らは知覚し、描写しているわけで、子供たちが、胴体を省略して、顔に直接手足をつけた形で人間を描写するのは、表現力の不足や観察力の未熟さというよりは、むしろ、彼らが天才だからなのだ。
 天才とは、直感だけですべてを把握する者のことを言う。天才は、だから、不要な部分を無視し、意味のある部分だけを知覚する。
 人間は、誰しも、ある年齢段階までは、直観力という天才を持っている。また、そうでなければ、成長することができない。
 幼児は、「大切なものが大きく見える」というまさに天才的な視覚を備えていて、それゆえ2歳児の目に映る飴玉は、サッカーボールに等しい。見たものを見たままに把握し、感じたものを感じたとおりに再現する能力。素直さとイマジネーション。完璧な模倣力。まったく幼児にはかなわない。
 さて、老人は幼児とはまったく対照的な能力を持っている。文化だ。
 一般に、豊かな文化を持った国では、老人が尊敬されている。なぜなら、老化とは、人間が、生物学的な存在から文化的な存在へと変化していく過程であり、人間の叡智の結晶である文化は、二十年や三十年で身に付くものではないからだ。
 そんなわけで、伝統のある国には、あらまほしき爺さんの理想像が息づいている。たとえば、中国やフランスには、
「ああ、こんな年寄りになりたいなあ」
 と思わせる、見事な爺さんが山ほどいる。アメリカの年寄りが、単に若者の出涸らしであるのとは大きな違いだ(←って、偏見か?)。さらに、アフリカに行くと、古い部族の長老は、部族中の若者たちに崇拝されていたりする。見事だ。古い文化を持つ国の人々は、死や老化と和解する術を知っている。若い国の若い人々は、資本の論理と生存競争の原理しか知らない。
 スポーツにおいても同様だ。
 歴史の古いスポーツの世界には、理想的な戦士としての爺さん像がある。必ずある。
 どういうことなのかって?
 つまり、競技者の競技能力が、彼の運動能力の絶対値でしかないようなスポーツは底が浅いということだ。
 たとえば、スノボのモーグルはどうだ?
 あれをやっている爺さんの絵柄を、あんたは思い浮かべることができるか?
 あるいは、引退した元ボーダーの爺さんが、素敵な老後を送れると思うか?
 サッカーの話をしよう。
 サッカーは、奥行きの深い、文化的な競技だ。だから、サッカーネーションのサッカー世界には、あらまほしき老人像がある。
 たとえば、オシムだ。
 ボールに年輪を刻み込んだかのような風貌。豊穣極まりないサッカー知識。そして、含蓄のある言葉。彼はまるでサッカーの惑星からやってきた賢人ヨーダそのものだ。
 オシムを目の前にすると、サッカー選手は、たちまち幼児に戻ってしまう。すなわち素直で直感的な、成長力の権化である3歳の天才に立ち戻るのだ。
 オシムが「走れ」といえば、選手は走る。
 理由なんかいらない。走ることがサッカーの真実であることは、オシムが言っているというそのことで証明不要の公理になる。汝、労を惜しむなかれ。洒落ではない。真実だ。
 オシムの顔は、デカい。
 彼を畏怖する選手たちの目には、身長の半分ぐらいに見えているはずだ。
 まるで頭足人。幼児にとっての脳内の友人であり、彼らの悪夢と憧憬であり、彼ら自身でもある頭足人。顔だけでできあがっている純粋存在としての人間。そう、オシムは、顔だけで相手を威圧し、ひとにらみで若い選手たちを走らせることができる。
 ただ走らせるだけではない。
 昨年の8月23日、対ガンバ戦の前のミーティングでオシムはこう言ったという。
「今日は、ボールを走らせて、相手を走らせろ。暑い日にはエコノミックなサッカーが必要だ。」(←ジェフ市原公式ホームページ「オシム語録」より)
 見事なディシプリン(規律)だ。
 ディシプリンは、恋愛に似ている。口に出すのは簡単だが、貫徹するためには血の出るような苦難が伴う。
 そのディシプリンを、彼は、ほぼ顔だけで実現し、おかげで、ジェフの年間順位は、昨年、2位にまで上り詰めた。
 もし市原が優勝したら……ジーコを市原に研修に出して、オシムには、そうだなあ、代わりに代表監督でもやってもらおうか。


 さて、仕事に戻るとするか(棒読み)

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2006/08/05

チェ・ヨンス

チェ・ヨンスが引退だというので、昔書いた原稿を再掲します。

フッチバルというサッカー雑誌(06年6月をもって休刊になりました)に連載していた「モンスター・ア・ラ・カルチョ――蹴球怪物列伝」というコラムのうちの一編で、03年11月に書いたものです。

ついでに、挿絵もアップしておきます。

バイバイ。チェ。キミは最高に厄介な敵だった。

Che

 ホン・ミョンボのようなリーダーシップがあるわけではない。
 ノ・ジュンヨンみたいに、素晴らしい人格者だというのでもない。
 といって、アン・ジョンファンほどの男前でもなければ、パク・チソンのようなまっしゃくれた技巧を持っているわけでもない。
 でも、彼は、それらすべての選手を合わせたよりも強烈な魂を持っている。
 私が監督なら、彼を呼ぶ。
 夫にするならミョンボ兄、ボーイフレンドにはアンジョンファン、友を選ばばノ・ジョンユン、息子にするならパク・チソンかもしれない。多くの人はそう言うだろう。
 でも、自分のサッカーチームに、切り札として一人だけ招くなら、断然、チェ・ヨンスだ。
 チェ・ヨンスは、母国韓国で「ハゲワシ」と呼ばれている。
 禿げているからではない。
 突然、来襲するからだ。
 日本で彼が「ハゲワシ」と呼ばれないのは、たぶん、日本語の「ハゲワシ」が、語感として、どこか滑稽で、年寄りくさい印象の言葉だからだ。チェ・ヨンスには、似合わない。彼は、ひとっかけらも滑稽ではないし、寸毫たりとも年寄りくさくない。
 「ハゲワシ」をあえて日本の現実に沿って翻訳するなら、「クマタカ」「イヌワシ」とするか、でなければ、いっそ英語のまま「バルチャー」と呼ぶのがふわさしい。まあ、本人が喜ぶかどうかはわからないが。
 いずれにしても、ストライカーにとって、「ハゲワシ」の異名は、名誉である。称号と言っても良い。というのも、「ハゲワシ」は、レアル・マドリッドで活躍したスペインの伝説的ストライカー、エミリオ・プトラゲーニョに由来する誇り高い名称だからだ。
 プトラゲーニョの場合も、本人は(少なくとも現役時代は)豊かな髪の持ち主であった。だから、ハゲワシ」の異名は、風貌から来たものではなく、猛禽としてのハゲワシの習性と、プトラゲーニョのプレースタイルの類比によるものだった。
 列挙してみよう。
・はるか高空から、草原の一点を走る獲物を発見する驚異的な視力。
・一瞬の急降下で獲物を仕留める技量の鮮やかさ。
・最後の骨の一片まで、完全に獲物を食べ尽くす貪欲さ
・天空に棲む者が身にまとう孤高の空気
 これらの、ハゲワシの習性を、ピッチ上のサッカー選手のプレーとして翻訳すると以下のようになる
・一瞬のうちにゴールの匂いを嗅ぎ分けるたぐいまれな得点感覚
・ワンタッチでゴールを決めるピンポイントのテクニック
・ハットトリックを決めても、なお4点目を決めに行く飽くなきモチベーション。
 ……チェ・ヨンスのプレースタイルそのままではないか。
 単に巧いだけではない。
 高さ、強さ、速さといった特徴にとどまるものでもない。
 むしろ本領は、ズルさ、汚さ、無慈悲さといった、魂の部分にある。つまり、完璧なストライカー、ということ。
 さらに、ヨンスは、ポストプレーの名手であり、ストロングヘッダーであり、近年は、練達のパサーの貌(かお)を見せ始めてさえいる。完全なFW。ということはつまり、完璧な破綻人格。
 アジアユースにおける、対日本戦でのエピソードは特に名高い。
 エース・ストライカーとして韓国ユース代表に勝利をもたらしたチェ・ヨンスは、勝利にも得点にも飽き足らなかった。
 では、チェ・ヨンスはどうしたのだろう?
 そう。彼は、ピッチからの帰り際、落胆する日本ベンチに向かって、ボールを蹴りこんだのである。死者に鞭。水に落ちた犬を叩く木刀。なんという闘争心。
 ボールを蹴りこまれた川口能活は、
「絶対に見返してやる」
 と心に決めたのだそうだが、おそらく、チェ・ヨンスの自宅にボールを蹴りこんでも無駄だ。ヨンスは、ボレーで蹴り返すに決まっているし、そのボールはあやまたずに敵の顔面をヒットする。なにしろ、闘争心の絶対量が違う。
 ヨシカツよ。
 チェ・ヨンスへの復讐は無意味だ。
 といって、友達になろうとするのも得策とはいえない。
 チェ・ヨンスに対する唯一の対抗策は、チェ・ヨンスに同化することだ。
 チーム内にチェ・ヨンスが3人いれば、無敵だ。優勝は間違いない。
 5人いたら?
 うーむ。チーム崩壊かもしれない。
 10人?
 殺し合い。共倒れ。全滅。合掌。

 

 それにしても、ガンバは大丈夫だろうか。

 寝よう。

 

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虐殺

サッカー・A3チャンピオンズカップ2006 蔚山現代(ウルサンヒュンダイ・韓国)×ガンバ大阪

 テレビ東京にてTV観戦。
 0-6。
 どの角度からどう見ても文句のつけようのない、明々白々たる、100パーセントの、堂々たる力負け。
 ここ数年、ここまで一方的な試合は、見た記憶がない。
 強いていえば、アジアカップの予選での対ネパール戦とかで、こういう試合(立場は逆だったわけだが)があったかもしれないが。
 虐殺。
 っていうか、空爆ですね。無防備な市民に対する。
 後半30分以降は、実況、解説ともに言葉を失っておりました。
 イ・チョンス(←風邪気味ということで、後半からの出場だったが、なんとハットトリック)は、まるでマラドーナみたいに自由にプレーしていた。

  1. イ・チョンスはああ見えて、実は既にマラドーナに比肩しうる選手に成長している。
  2. イ・チョンスは確かに良い選手だが、世界レベルでは凡庸。パク・チソンよりは下。ということはつまり、ガンバのディフェンスが草レベル、と。

  どっちなんだろう?
 1だと良いけど、きっと2なんだろうな。

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2006/08/04

オシムの言外

オシムジャパン発表 我那覇、闘莉王ら初の代表入り=サッカー日本代表

 ううむ。
 凄いメンバーだ。
 今回のこのメンバーは、「現状における最強のメンバー」であるよりは「2010年を睨んだあらまほしき日本代表の骨格」と考えるべきなのだろうか?
 イエスにしてノー。
 この13人の集合写真の意味するところは「オシムから協会へのメッセージ」なのだと思う。
 具体的に言えば

  • スターシステムの否定:知名度には左右されないぞ
  • CM選手の拒否:スポンサーの圧力は無視するぞ
  • 馬鹿日程への当てこすり:商売の都合で試合を組むのは困る。クライアントが待ちこがれていたから? 首を長く伸ばすことで肉離れを起こしたキリンがいるかね?
  • 選手酷使への抵抗:猛暑の興業は13人で十分。ベテランは呼ぶだけ気の毒

 ということ。
 そう思って眺めてみると、なるほど、テレビのCMに出演している選手がほとんど選ばれていない(坪井のカブドットコム、GKカワグチ:「きゅうりのきゅーちゃん」ぐらいか?)。
 まあ、初回の選考なんだから、これぐらい強いメッセージをぶつけておくのが正解なのだと思う。
「どうだカワブーチ。気に入ってくれたか? 言葉で言わないと分からないか? じゃあ言うぞ。キミと組んで商売をするのはごめんだ、と、そういうことだ。今後ともよろしくw」と。老師GJ。

 カワブーチの反応が楽しみだな。

追伸:暑い夏が終わったら、伸二の顔を思い出してやってください。

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2006/08/03

亀の呪い

Kame0802

 なんとなく眠れないので。

 亀田が、その持ちキャラとしてこれまで演じてきた「誰にでもタメ口キャラ」は、そろそろ限界に来ていた。
 実際、小池環境大臣みたいな立場の人間とも会話をせねばならない位置にのぼりつめてきていたわけだし。

 ところが、このテのキャラは引っ込みがつけにくい。
 大臣に敬語を使ったら使ったで、
「けっ、大物相手には敬語かよ」
 てなことになる。
 と、破天荒恐いもの知らずキャラが一転、空威張りの飼い犬キャラに変貌してしまう。これはまずい。
 といって、まさか大臣相手に
「そうやな。オレもそう思うデぇ」
 みたいな口調で対応するわけにもいかない。
 彼は困っていたはずだ。

 その意味で、今回の敗戦は、亀田が、長年愛用してきたあのキャラを引っ込める千載一遇の機会だった。
「……正直な話、ボク自身、ボクシングを舐めていたと思います」
「今後は心機一転、ゼロからボクシングをやり直したいです」
 ぐらいのことを言えば、クサいシナリオではあっても、好感度は大幅アップだったはず。
 でもって、この先、2~3戦、中堅どころのボクサーとの対戦を通じて力をつけていけば、それはそれで一般受けのする物語が提供できたはずだ。
 が、今回、亀田はその機会を逃した。

 手に負えない事態に遭遇すると自分の殻の中に逃げ込んでしまう。
 亀。
 甲羅の堅さは小心の証。
 哀れな子亀。
 親亀がコケるまで、リングから降りられない。
 本当は、手も足も出ないのに。
 
 

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2006/08/02

国辱

国際社会のみんな。ごめんよ。
オレたちは、今夜、卑怯な国の卑怯な国民だった。
戦争で負けてからこっち、卑怯なことだけはしないようにと、一生懸命がんばってきたけど、今夜のあれでぶちこわしだ。
日本人は卑怯。
これが、ここから先少なくとも10年のスタンダードになった。
残念だけどね。
町で外人さんに遭ったら、イエローな態度でペコペコするようにしよう。
卑怯者にはそれがお似合いだから。

◆“本物のプロ”の洗礼、試合内容は完敗◆

ちなみに、上のリンク先の記事を書いた込山記者は、以前オダジマの担当編集者をやってくれていたこともあるホネのある人だ。以前から、亀田関連では、各社が軒並み提灯記事を差し出してくる中、ほとんど唯一ホネのある記事を書いてきたが、今回も
「信じられない判定だった。亀田が新王者となったが、試合内容は完敗だった。」
 
と、きちんと思うところを率直に書いている。なかなかできないことだと思う。立派。うん。ちょっと自慢。

  • 2階級下の、一度は引退を決意した元チャンプとの、空位を争う形でのタイトルマッチ。願ってもない好条件。ってか、おいしすぎでしょう。
  • ライトフライ級では一度も戦ったことのない二人が、なぜか、同級の世界ランク一位と二位に座って暫定王座を争うという不可思議なマッチメイク。どうしてこんなことが可能だったのだろう?
  • にもかかわらず、われらが亀田長兄は1ラウンドからいきなりダウン。以降、良いところなしの惨敗進行。
  • 相手のパンチ力がさほど強くなかったことが幸いしたとはいうものの、打たれっぱなしの展開。
  • 序盤はダウンを含めてボディーを打たれまくり。
  • 中盤で多少盛り返したものの、単発の左右ボディおよびフックがヒットするのみ。
  • 終盤の3ランドはサンドバッグ状態。ポイント大差を確信したランダエタが無理をしなかったおかげで立っていられただけと言っても良い。
  • でも判定は2-1で亀田勝利。

私の記憶では、鬼塚の歴史的ニセ判定事件以来のインチキ勝利ですね。

  • でもまあ、かえって良かったのかも。
  • これで負けがつくと、戦績に土がつく代わりに、これまで定着していた「噛ませ犬専用ボクサー&インチキマッチメイク野郎」の汚名をクリアできたかもしれないから。
  • 「な、カメダ君、わかったかね。これが本当のボクシングだ。次から謙虚になって頑張れ」みたいなシナリオで、クッサい不良更生物語を展開されても困るわけでね。
  • っていうか、ボクシングファンはボクサーに甘い。亀田批判派の人々にしても、心のどこかでカメダを許したい気持ちを持っていた。
  • 批判派のボクシングファンが夢に描いていたシナリオは、亀田が「負けて」「反省して」「謙虚になって」「やり直す」ことだった。うん。甘い。でも、ファンっていうのは選手の祖母だからね。
  • でも、今回薄汚い勝利を拾ったことで、そのシナリオも消滅。亀田ファミリーはいよいよダーティーなクソ野郎路線を邁進する以外に選択肢を持てなくなった。
  • ある意味めでたしめでたし、だな。
  • つまり、亀田ファミリーおよびTBSによる野望集金システムにとっては、インチキな判定で勝ち続ける方が長期的なダメージ(←天罰)は大きいわけで、正義が勝つシナリオとしては、こっちの方がベターだった、と。

 

  • それにしても今回一番がっかりしたのは土井アナだ。
  • あんたの事は買ってたんだけどね。
  • サラリーマンの悲しさは理解してやる。
  • でも、あの実況はあんまりじゃないか? 
  • あんたが実況すれば、たぶん、ワールドカップの対ブラジル戦だって日本の楽勝進行で行けるだろうな。
  • ほめてるんじゃないぜ。
  • とにかく、さよならだ、土井ちゃん。
  • バイバイ。二度とサッカー界やまっとうなボクシング界には顔を出さないでくれ。
  • 明日のみのの言い草が楽しみ。
  • さんまとか、キムタクとかがどこまでマジに擁護するのかも注視しておきたい。

 寝よう。

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