« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »

2006/01/26

ザ・フール・オン・ザ・ヒル

 春からいくつか仕事が減る。
 落胆。
 いや、仕事が減るのはかまわないのだが、収入が減るのが憂鬱だぜ、と、そういうことです。
 貧乏は、体力のある若者が引き受けるべきものだと思う。
 オレはもういやだ。

 コラムという仕事の割の悪さと、需要の低さを思うにつけ、いっそ、小説でもでっちあげてやろうかと思う。
 まあ、そんな簡単なものでもないんだろうが。
 ちくしょう。
 というわけで、このblogを見た商業誌の編集者の皆さん。文字でできる仕事は何でもやりますので、心あたりがあったらご連絡をよろしく。

※ホリエモン逮捕
 この一週間、テレビ報道はホリエモン一色。袋だたきの様相。まあ、これまで、さんざんメディアを利用してきた行きがかりからして、一転、ネタの側にまわった場合に、骨の髄までしゃぶられることになるのは、仕方のないなりゆきではあるのだろう。
 でも、このたびの堀江容疑者をめぐる事件を受けて、コメンテーター各位が、異口同音に
「額に汗して働くことの大切さ」
 みたいな言説を吐いている現状は、どうにも欺瞞的だと思う。
 堀江容疑者の身になって考えるなら、少なくとも、商業電波解説者に、きいたふうな説教をカマされる筋合いはない、と、そう思うはずだ。
 キミたちがこなしている、そのコメント供給商売は、一滴でも額に汗が流れる仕事なのか?
 違うだろ?
 何のリスクもない片手間仕事で、知名度と業界コネにあぐらをかいた、言い逃げのアドリブ稼業じゃないか。
 引き比べて、堀江メンバーがたずさわっていたマネーゲームの世界は、額といわず脇の下といわず、体表面の汗腺細胞のすべてからイヤな汗の噴き出すテの、血の池の上の綱渡りにも似た消耗戦だ。
 その暗闘に、堀江は敗れた。のみならず、人の道を踏み外してもいた。だから今、堀江は寒い場所にいる。
 でも、あの小太りの小生意気な小利口者が額に汗していなかったと言う権利は、少なくとも、あんたたちには無いぞ。

 逮捕を受けて、各局が採用したプロットは、「ヒルズ族の転落」という物語だった。で、内容は、唖然とするするほどそっくりだった。
 イマジネーションの欠如――というよりも、ホリエモンの拝金主義を批判しているつもりでいる彼ら自身が、六本木ヒルズへの賛嘆に満ちたレポートを通じて自らの拝金主義を露呈していたわけで、いずれにしても、ひどい見世物だった。
 
 小菅の拘置所について、「報道ステーション」は、当初、「暖房はありません」「中の温度は、外気とほとんど同じだと思います」みたいなレポートを流していた。
 違うよ、フルダチくん。
 暖房が無いというのは、部屋のいちいちにストーブやらが無いということで、ああいうデカい建物は集中暖房になっている、とそれだけの話だ。
 もちろん、各房に暖房の吹き出し口がないわけだから、かなり寒いには違いない。それでも、氷点下だなんてことはあり得ない。
 ムネオも言っていたが、寒さは、実はたいしてコタえなかったそうだ。
 問題は閉塞感。
「精神の平衡を保つのが大変だ」
 と、ムネオは言っていた。なるほど。
 ムネオみたいな、ああいうメンタリティーの人間(←厚顔無恥)をして、閉塞感を感じせしめるというのは、これはけっこう大変な仕事だ。
 拘置所に入れられている人間が、容疑者である(←受刑者ではない)ことを考えれば、日本の拘置所というのは、あれは、人権的にはヤバい場所であるのだろう。

 話を元に戻す。
 報道ステーションをはじめとする朝晩のニュースショーは、「45畳の居間から、3畳の独居房へ」という言い方を、しきりに強調していた。つまり、「居間だけでも45畳という優雅な暮らしから、3畳の独居房に……」
 というふうに、転落劇をより落差のある形で印象づけたかったわけだ。
 率直に
「ざまあみろ」
 と言えば良かったのに。

 ところで、「ヒルズ」
 という言葉の連呼に、ついビートルズの、ザ・フール・オン・ザ・ヒルを思い出した。
 ので、以下、歌詞を掲載します。
 今回は、文語で訳してみました。
 擬古文にはあんまり自信がないので、お気づきの点があったら、お知らせください。
 なお、掲載の許可については、現在検討中です。
 ポール・マッカートニーはともかく、もう一方の著作権者であるジョン・レノンはすでに故人だし、ビートルズの歌の版権を所有している(少なくとも5年前にはそう言われていた)マイケル・ジャクソンにも話を通さねばならないからだ。とすると、これは、電話一本では済みそうにない。
 できれば、近いうちに、4人で座談会を開催したいと思っている。東芝EMIが部屋を貸してくれると良いんだが。

原詩(英文)のリンク先@The Fool On The Hill

    丘上の愚者

日毎 小高き丘に独り
蒙昧の笑み浮かべる男
粛々として不動たり
世人は彼を識らず
その暗愚なるを知るのみ
彼の男 黙して答えず

丘上の愚者
悠揚として落日を眺む
頭上なる双眸は
四海の廻転を静観して久し

営々と 雲の裡なる頭(こうべ)を挙げ
彼の男 万雷の声もて怒号せり
世人は そを聞かず
濤声は 虚空に漂うのみ
彼の男 拘泥せず

丘上の愚者
悠揚として落日を眺む
頭上なる双眸は
四海の廻転を端倪して久し

世にある人 彼を好まざりき
その好むところを語るのみ
彼の男 心底を明かさず

彼の男 衆生の声を聴かず
その愚かなるを知ればなり
彼を慕う者ついにあるまじ

| | コメント (16) | トラックバック (5)

2006/01/03

犬丈夫

  年頭俳句。

nora

 まあ、フリーランスの意地ってやつです。
 武士は食わねど、ね。
 これがまあ 終の棲家か ボシンタン
 いや、深い意味は無いです(笑)。

| | コメント (11) | トラックバック (4)

書き初め

  下品ですようね。大志とかって。

taisi2

ちなみに、↑を作成した簡易アニメ作成ツール「ウゴツール」は、以下のリンクをたどっていけば入手できます。
窓の杜「ウゴツール」紹介ページ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

謹賀新年

 年賀状を書かないのはともかく、返事も出さないのはいくらなんでも……と思いまして……
 いえ、こんなもので義理が果たせるのかどうかはわからんのですが、まあ、ギリギリのところではなかろうかと (笑)……

gashou

※ウゴツールというフリーソフトで作成しました。
 

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006/01/01

一年の計

 あけましておめでとうございます。
 昨日の紅白歌合戦の音響は、あれはどういうことだったのでしょう。PAマンがタコなのか、ミキサーがヤバかったのか、とにかくひどいバランスでした。
 おそらく、ステージ上では、返しのモニターもロクに聞こえていない状態だったのだと思います。
 でないと、鈴木あみのあの音程は、説明がつきません。

天皇杯決勝 浦和VS清水

天皇杯決勝

 午後1時、千駄ヶ谷門の前でO野氏と待ち合わせ。チケットが自由席なのでいつもより少し早めの出発。
 スタンドは既に八分の入り。浦和側のゴール裏は既に満席。というわけで、清水側ゴール裏の隣に急遽設定された浦和側自由席(→ええ、人数が多いもので)に向かう。ここもほぼ満員。並んで座ることは不可能。なんとか一人分の空席をみつけて潜り込む。
 試合が始まる頃には通路まで一杯。
 協会は、いったい何万枚のチケットを配ったのだろう?

  • 午後2時少し過ぎにキックオフ。天候は曇り。風が無いのが救いだが、でも寒い。
  • 清水は迫力無し。マルキーニョスはいないし、メンバーは一軍半。
  • とはいえ、前半30分を過ぎても得点の気配無し。膠着状態。
  • 35分、トイレに行く。ここ数試合続いている排尿得点魔術を期待。
  • 39分:左コーナー付近から上げたアレックスのクロスを堀之内がズドン。霊験。
  • 後半も一進一退。寒すぎるせいか得点の匂いがしない。
  • 後半20分過ぎ。またしても尿意。でも、2回目のトイレというのは、前例がない。もしかして、リードしている流れがあっちに行ってしまうかもしれない……と思いつつも寒くて耐えられず。排尿の旅へ。
  • 後半28分:右サイドを突破した赤星から、ポンテ→マリッチ→ポンテ→マリッチ(だと思う)というウソのように鮮やかなパス交換から、シュート。2-0。
  • その二分後:森岡に代わって入ったばかりの市川(なぜベンチスタートだったんだろう?)が、混戦からミドル。2-1。ヤバ。
  • 後半39分:平松が二枚目のイエローで退場。おいおい、交代で入ってきてから10分もたってないぞ。
  • 試合終了。2-1の勝利。しょっぱい試合だったけどまあ勝てば官軍。

060101
※優勝の瞬間。今回は、紙吹雪が無かった。おととしのナビスコカップ優勝、および昨年の第二ステージ優勝時は空が暗くなるほどの紙くずが乱舞していたものだが。つまり、アレだ。浦和ファンも大人になった、と。ふふふ。

 ところで、年賀状をくださった皆さん。ありがとうございます。
 ここでお礼を言っているということは、返事は出さないということです。ごめんね。えへへ。
 と。

 

| | コメント (3) | トラックバック (4)

« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »