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2005/11/04

ブログと知識

 毎月のことながら第一週は忙しい。
 そして、忙しい時ほど、ブログ更新意欲が高まる。
 理由は、たぶん以下の3点。

  1. 逃避行動:うん、原稿を書きたくないんだな。でも、義務感だけはある。で、その義務感がブログ更新に向けられる、と
  2. 雑誌用の原稿を書いている時に、付随的に思いついたアイディア(←でも、雑誌原稿の主題とは別なので当該原稿の中では使えない)を、どこかに書き留めておきたくなる心情。一種の貧乏性
  3. ワープロを打ってないと落ち着かないという、締め切り期の脅迫強迫神経症状

 当エントリーは、2の理由から書いている。ええ、ちょっと思いついてしまったもので。

 書評のために本を5冊ほど並行して読んでいる。
 面倒くさい。
 たしかに書物は知識の泉ではある。が、多くの書籍は、「それがどうした?」という感じのデータを偉そうに並べているだけ。食傷。
 Webやblogの世界に慣れると、活字経由の知識に対して、かつてほどのありがたみを感じなくなる。
 今後、単に情報を提供するタイプの書籍は、販路を失っていくことになると思う。21世紀の書籍は、webとは一線を画した高品質の娯楽や芸を提示できないと生き残れない。
 でなくても、成功者の自慢話本とかは、さっさと駆逐されてほしい。
 
 知識には、いくつかの種類がある。

  • 受動的な知識:書物やテレビを通じて、一方的に入ってくる知識。ランダムかつ多量なので、知識の枠組みを広げるのには有効。ただし、定着率は低い。
  • 自発的な知識:まず疑問があって、それを調べる過程で得た知識。このテの知識は定着率が高い。
  • ちなみに、ほんの10年ほど前まで、知らないことを調べるためには、どこに資料があるのかをあらかじめ知っていて、なおかつ、専門的な情報探索技術を習得していなければならなかった。(←つまり取材力が必要だった)。ということは、アカデミズムやジャーナリズムの内部にいる人間以外は、事実上知識と隔離されていたわけだ。それが、現在では、Googleをはじめとする各種検索エンジンや、Wikipedia、CD-ROM百科事典などの知識データベースが自由にアクセス可能な形でネット上に公開されている。おかげで、素人にもそれなり資料探索力がついた。で、ちょっとした疑問は、その場で解決がつけられる。ばんざい。

  • 実践的な知識:ブログのコメント欄や掲示板でのやりとり(もちろん、リアルな空間でのフェイストゥーフェイスの会話も含まれるが、機会はずっと限られる)の中で得た知識。たとえば、「A級戦犯について、誤解に基づくエントリーを書いて、それを読者に指摘されることによって身に付いた知識」(笑)とか。これは、たぶん一生忘れないぞ(笑)。
  • 体験的な知識:自分の足で登った山や自分の目で見た風景についての五感を総動員した上で獲得した知識。当然、血肉化される。とはいえ、「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ(by ビスマルク)」とい言葉にもある通り、経験を絶対化している人間は、硬直しがちだったりもする。

 ……と、ここまで書いたところで仕事に戻ります。
 賢者もまた苦い体験には学ぶべき、かもしれない、ので。
 続きはいずれ。

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コメント

 それ、ランナーズ・ハイの一種じゃないですか? 私がこの傾向があって、しばしば締切がタイトな時に、日記の分量が異様に増えるんですよ(ただし締切が首を絞めて意識が遠のき始めるとさすがにそれ所じゃなくなるけれど(~_~;))。
 で、時々担当編集から、あんたそんな暇があるんならとっとと仕事しなさい! とか言われたりしてですね、いやだってただのランナーズ・ハイだもん。アイディア浮かばないのにパソコンの前に座ってりゃ、そりゃ他のテキスト打つしかないでしょうが……、というんですが、相手にはなかなか通じないものです。
 仕事は進んでないのに、なぜかタダの原稿はやたら快調という現象は、関係者を激怒させるらしい。

投稿: えいじ | 2005/11/04 12:16

脅迫神経症状→強迫神経症状
「てめえ書かねえと簀巻きにして大川に浮かべるぞ」ということでないのならば。
これも忘れないですね。

投稿: nervenarzt | 2005/11/04 17:15

初めまして!
某サッカー雑誌、i-modeサイトに記事を書いたり、某Jクラブのオフィシャルライターを務めているフリーライターです。よろしくお願いします。

僕も丁度、今、似たような状態&似たようなことを考えていたので(原稿から逃避しつつ、お金にならない思索を楽しむというか…)、「これはシンクロニシティに違いない!」と思わずカキコしてしまいました。

先輩方がそうなのだから、これは職業病ということですね。安心しました(^^)

えのきどいちろうさんは、「眞鍋かをりは、今やブログの新ネタの為にタレント活動をしているに近い、新しいメディア性を獲得している」と、コラムでブロガーについて書かれていました。

僕は先月からブログを始めたんですが、「タレントさんならそれでもいいけど、ライターがそうなるのはまずいかな」と思い、ブログ書きをセーブしてきました。

「お金になる文」を書いてなんぼのライターです。「ブログにうつつを抜かさないで、もっと本業で努力しろ」と内なる声がささやきます。でも、ダムが決壊するように、ブログが生活に浸食してきそうです。やばいです。それだけの魔力とメディア性をブログが持っていると言うことを、身を持って理解しつつあります。

あ、長文失礼しました。原稿執筆、がんばりましょう!

投稿: toshi | 2005/11/04 17:28

>nervenarztさん
 脅迫→強迫ですね。ご指摘ありがとうございます。訂正しておきます。無意識のうちに威嚇恫喝圧迫叱責の圧力を感じていたのかもしれません。

>toshiさま
 かかえている原稿が進まない時には、一度どこかに逃げないとどうしようもありません。
 で、そういう場合の逃げ場として、テレビやゲーム(最悪の場合、酒や小旅行)よりは、ブログの無料原稿の方が多少は予後が良い(ウォーミングアップになる)のではなかろうかと。編集者には理解されにくいことですが。
 まあ、がんばりましょう。

投稿: 小田嶋 | 2005/11/04 18:18

作家さん達は、数年後に換金できるかも、と思えば、積立預金といった側面もありますしね(^0^)
小田嶋センセは最近解約したばかりだから、数年先になりそうですけどね

・・って邪推ですね

投稿: t-mac | 2005/11/04 18:46

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