« 自民圧勝 | トップページ | 小泉劇場 »

2005/09/13

悪態

 悪態を つくダニあわれ 釜あぶり

 ははは。
 あ、意味が分からないようでしたら、スルーしてください。たいしたネタではないです。「釜あぶり」という刑罰は、実在しません。ですので、私が発明いたしました(笑)
 口は災いのもと。いましめねばなりません。

 ところで、オダジマが小泉支持者だと勘違いなさっている方がけっこうおられるようなので、首相についてざっと思うところを述べておきます。
 うまくまとまるかどうかわからないので、箇条書きで思いつきを並べることにします。

  • 選挙には行かなかった。面倒くさいので。
  • このたびの自民党圧勝は、かなりの部分、小泉首相の個人的な人気に負うものであったと思う。
  • 小泉さんについて「好きか」と問われれば、たぶん好きな部類だ、と答えねばならないですね。遺憾ながら。
  • しかし、では「小泉を支持するか」と問われたら、答えは「否」。
  • 好きなタイプの人間には、政治家なんかやってほしくないな(笑)。
  • 小泉さんには、政治家らしからぬ純真さが感じられる。そことのころが、選挙民にアピールしたのではないか。
  • なんというのか、このヒトには「ウソをつかない感じ」がある。
  • 私自身、小泉さんの竹を割ったような(というよりも、竹槍じみた)人柄に好感を抱いている一人ではある。
  • さてしかし、「政治家が正直者で良いのか」というのは、別の問題。
  • 政治家には、計算高さやずるさが必要なはず。というのも、政治というのは、権力と利害のゲームであり、「良心ある悪党」が担当すべき仕事であるはずだから。
  • 逆に言えば、利に走る人間は利が去れば離れるわけだし、ウソをつく政治家は所詮功利主義者なのだからして、たいしたことは為さない。悪い方向に動いたとしても、国にとって大患にはならない。
  • その点、純真な人間はこわい。
  • なんとなれば、純一な政治家は、思いこんだら周囲の声に耳を傾けないから。
  • 純一郎は理や情に動かされることもないし、カネに転ぶこともない。
  • とすると、おい、これは「狂信者」だぞ。
  • 狂信者が権力を持つと、なんと、独裁者ではありませんか。
  • 「『「きけわだつみのこえ』特攻隊の遺書(←9/14訂正)を読んで涙を流したことが政治家を志した原点」だとかいうエピソードを聞くと、ちょっとヤバい感じもするな。

 つまり、あれですね。政治家にとって、「信念」が必要であることはその通りだとしてでも、そればっかりじゃ困る、と。
 むしろバランスとしては、「計算」や「調整」が8割で、「信念」みたいなやっかいなものは、残りの二割でやってくれ、ということです。
 小泉さんみたいなヒトは、弱小派閥の武闘派若頭として活躍するのが一番良いわけで、過半数を占める政党の一本かぶりの総裁としてウデをふるう、というのは、状況としてちょっとヤバい。
 早めの失脚、ないしは引退(そして歌手デビューとか)を望みます。

|

« 自民圧勝 | トップページ | 小泉劇場 »

コメント

> 「『「きけわだつみのこえ』を読んで涙を流したことが
> 政治家を志した原点」だとかいうエピソードを聞くと、
> ちょっとヤバい感じもするな。

鹿児島県知覧の特攻平和会館で隊員の遺書を読んで、ではなかったかと。

「きけわだつみのこえ」って、戦没インテリ学生の怨念が行間から溢れ出してくるような本ですから、小泉ちゃんがあれに涙するとは思えません。

投稿: かくた | 2005/09/13 19:43

>かくたさん
 >鹿児島県知覧の特攻平和会館で隊員の遺書を読んで、ではなかったかと。

 そうだったかもしれません。
「きけわだつみのこえ」は、私の記憶違い(時々誤ったエラー補正がはいります)である可能性が高いですね。
 ちなみに私は読んでません。
 
 

投稿: 小田嶋 | 2005/09/13 19:56

まさに「口は災いのもと」ですね。
某K氏の暴言は今に始まったことではないですが、今回のネタは人間として絶対に言ってはいけないことだと思います。
康夫ちゃんマンセー程度なら、ほとんどの人はスルーできました。
しかし、今回の被災者にたいして佃煮という表現はないでしょう。
私は彼のおかげで、テレビを見る時間が激減しましたので、ある意味感謝したほうがいいのかもしれません。
最低ランクのパートタイムコメンテーター。
自分の書いた文章に責任を持てないのなら、コラムニストって名乗って欲しくないですね。


投稿: ar | 2005/09/13 21:19

 おくればせですが、「つくだに」のソースを提示しておくことにします。

http://homepage2.nifty.com/katsuya-m/nikki_20050912_.html

 なんと申し上げて良いのやら。

 鼻につく ダニの匂いや うどんかす

投稿: 小田嶋 | 2005/09/13 21:45

K谷氏のが某掲示板で話題になっていたので
彼をスルーできない小田嶋氏ブログに
飛んできたら、やはりスルーしてなかったw

なんでそんなに彼が気になるんですか?

投稿: 負谷 | 2005/09/14 00:28

ケチくさい私はamazonマーケットプレイスで、先日「きけわだつみのこえ」を買って読んで、確かにエリート臭さに辟易しました。
 当時の「学徒」といったら、現代のようなフリーター予備軍ではない、社会のエリートですので、エリートがエリート臭くて何が悪いかと言われれば困ってしまうし、まさか戦後に商業出版物になるとは本人たちも思ってなかったろうし、小学校の卒業文集に「ぼくは将来ガンダムのようなメカを作る技術者になりたいですが、難しいならやめときます」と書いた私よりはずっとましなことが書いてあるし、ケチつける理由もとくにないんですが、読んで涙するような本ではなかったですね。話のネタになるので、一つ読んでおくといいという程度の本。

投稿: Inoue | 2005/09/14 14:52

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 悪態:

« 自民圧勝 | トップページ | 小泉劇場 »