うどん玉
あのヒトはヒナタのうんこだから……と、私が子供だった時代の下町の人間は、好んでこういうものの言い方をしたものだった。
その心は「外面は堅そうに見えるが、中身はぐにゃぐにゃ」ぐらいなところで、要するに、「一見真面目そうだが、その内実はなかなかの遊び人」であったりする人物に対して、このいささか品の無い比喩が適用されていたわけだ。
この言い方をはじめて聞いた時(おそらく、発言の主は隣に住んでいた建具屋のオヤジあたりだと思う)、私は、子供なりに推理をはたらかせて、「まともに相手にしない方が無難なもの」「触らぬクソにたたりなし」ぐらいの含意を読んでいた。
悪くない解釈だと思う。
実際、日向のウンコは、その当時、町中にゴロゴロしており、触る者に災難をもたらしていた。石みたいに堅固に固まっていると思って蹴飛ばしてみると、おっとどっこいつま先がめり込んでしまう……といったような苦い経験。素焼きの置物みたいにきれいに固まって見えるそいつを棒で突いてみると、うわあ、結構新鮮だぞ……と、子供という人々は、あえて関わりを持ったとて何のメリットもない犬の糞にちょっかいを出して、痛い目を見る。
竹島も同断。
放っておけば良いものを、わざわざ突っつきに行く人間がいる。
アオバエだのがワンワンたかっているところに、わざわざ棒を持って出かけて行く。
愚かなことだ。
ヒナタのウンコはいじらない。
そうした路傍の厄介は、よろしく放置する見識を持ちたいものだ。
踏むを得ず 手打ちもあかぬ うどん玉 腰無き身をば 舟に横たふ
野暮を承知で解説すると、歌意はおおよそ以下の通りになる。
手討ち覚悟で上陸する根性もなく、相手方と手打ちをするだけの知恵も持たない腰砕けのうどん国士は、舟盛りにでもして魚の餌にするのが吉である。
まあ
うどん屋が 捏ね造りたる 釣りの餌
といったところですね。
言いつけないでね(笑)
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんどは読売に電話できないので、ネットでガチンコ勝負ですね。ワクワクドキドキ
投稿: うp男 | 2005/05/31 00:08
( ゚д゚)アッ
もしかして、ウンコをつついたのはあたしだったんでしょうか。
投稿: 小田嶋 | 2005/05/31 00:21
そうです。かっちゃんはうんこ玉ですから。爆風スランプアラレちゃんはいつもうんこをつっついていましたね。オダジマンさんはアラレちゃんですね。どははははは
投稿: うp男 | 2005/05/31 02:02
>爆風スランプアラレちゃん
なにげに、読み飛ばしてしまった。禿げグラサンのほうではなく、センベイさんの方ね。
投稿: truely_false | 2005/05/31 02:22
Dr.スランプでした。おはずかしい。爆風じゃ、サンプラザ中野が出てきちゃう。とほほ。
投稿: うp男 | 2005/05/31 02:33
「治にいて乱を忘れず」ではなくて、「治にいて乱を好む」人間もいるものです。
『1,5流が日本を救う』という自分の卒業した高校(灘)についての自慢をべらべら喋っている程度の人ですから・・。
それにしても、1流と2流の間とは・・。2流の壁も低くなったもんだ。
投稿: CROMA | 2005/06/01 15:11