ウォーキング
昼過ぎに起床。
早起きの習慣は2日にて終了、と。
2時半過ぎ、高校サッカー、国見VS藤枝東をテレビ埼玉にて観戦。
藤枝東のMF赤星君はなかなか面白い。しかもレッズに入団が内定しているという。いいぞ。
プロ入り後、そのまま活躍できるかどうかは未知数だが、ボールタッチとパスセンスは非凡だと思う。
長谷部、啓太、山瀬(←本当に移籍するつもりなんだろうか?)と、ライバルは多いが、精進してプロのフィジカルを身に着ければ、食い込むスキはあると思う。がんばってほしい。
午後4時過ぎ、蟄居に飽きて外出。
ガード下の商店街をしばらくひやかした後、出来心でウォーキングに出かける。
ウォーキングという言葉の語感はなんだか気恥ずかしい。でも、実際に私の歩き方が、散歩というよりウォーキングのそれだったのだから仕方がない。なんというのか、歩きっぷりの必死さ加減が、どこからどう見ても散歩ではないのだ。つまり、風景を眺めるだとか季節の移ろいを肌で感じるだとかいったことはそっちのけで、あくまでも歩くことそのものを自己目的化した感じでガツガツ歩いたわけです。後ろから追いかけられているみたいにせかせかと、まっすぐに前を見て。あさましくも。
ウォーキングもそうだが、普段使っている動詞をそのまま横文字にするとちょっと違ったニュアンスの言葉になる。ウォーキングと、「歩く」は、明らかに違う。ヘンな言葉だ。
そもそも歩くという行為は、まず第一に目的地に移動するための動作だった。われわれは、ずっと移動のためにのみ歩いてきた。その意味では、歩行を目的に歩くというのは、ちょっと狂った理屈だ。でなくても、徒歩以外に移動手段を持たなかった時代を生きてきた人間の感覚からすれば、健康法としてのウォーキングなんてものは、罰当たりな贅沢というのか、本末転倒だ。
とはいえ、現代人の生活に歩行の絶対量が不足しているということは、これはどうにもならない事実だ。
と、人間の身体は一定の距離を歩くことを前提として作られているのだからして、これを省くと困ったことになる。血流の停滞、呼吸の圧迫、筋肉の萎縮、関節の凝固、血管の硬化。やばい。
で、われわれは、自動車を走らせ、電車に乗ったりなどしつつ、その一方でスポーツないしは健康法としてウォーキングにいそしんだりしている。
理屈としては確かに奇妙だ。
というのも、普段は、徒歩移動遅さを嫌って、動力付きの移動手段に頼っていながら、そうやって稼ぎ出した貴重な余暇時間を、ウォーキングに割いているからだ。逆方向に考えれば、われわれはウォーキングに費やすための時間と労力を稼ぎ出すために、電車に乗っていることになる。
ヘンだ。
でも、やってみると「歩くために歩く」という経験は、そんなに悪くない。
というよりも、われわれはもはや歩くために歩くのでないと、純粋に歩くことができないところに来ているのだ。
歩くことによる効用は、血流呼吸の促進にとどまらない。
なにより、アタマが働く。
速いペースで歩き続けていると、座っている時には思いも及ばない大量の思考活動が展開される。
もちろん、歩いている間に考える思考が、物量として膨大であっても、質的に高級であるのかどうかはわからない。
私の場合、歩行中の思考は、あんまり建設的な方向に向かない。まあ、元来、思考という作業は、原理的に建設的ではあり得ないものなのかもしれないのだが。
ともあれ、歩いている間、アタマの中の言葉は過去に向かう。
追憶というほど湿ったものではないものの、それでも、あることないこと色々と思い出すのだな。オレは。
歩いたコースは、赤羽台から西が丘、姥が橋を経て、十条台、十条駅に到着、帰りはそのまま十条仲原を経て赤羽に戻るルートだ。途中、高校の同級生の家の近所を歩き、小学生時代に通った金魚の養魚場(無くなってました)を通った。西が丘の台地を歩いている頃に夕日が落ち始め、十条駅に着く頃には真っ暗になっていた。
十条銀座のカバン屋で、一番小さいリュックサックを購入。暑くなって脱いだ手袋とネックウォーマーをそのリュックに収納して、帰り道は暗い中を急ぐ。
道中、iPodで鳴っていた曲を紹介しようと思ったのだが、また接続不能になっている。
大晦日に復活(itunesを削除&再インストールしてみてもダメだったので、思い余って「プログラムの追加と削除」で、「iPodソフトウェアの更新」という項目を削除した。と、それまで、認識不能だったipodのドライブを認識するようになった)したばかりだというのに。
寝よう。
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コメント
iPod問題は、自己解決しました。
コロンブスの卵ですが、購入した時のインストールCDを引っ張り出してきて一から登録し直しました。
登録、インストール、アップデート、MusicMatchからITunesへの登録変更、iPodの内容の全更新(30分ぐらいかかりました)。
あー、めんどくさかった。
そういうわけで、ここ数日のiPod側での作業は記録されてません。
投稿: 小田嶋 | 2005/01/04 01:31
エンドルフィンっていう脳内麻薬類似物質が分泌されるみたいです。
有酸素運動していて気持ちよくなるのはそのためです。 麻薬物質っていっても習慣性は無いので
メリットしかありません。
人間は進化の途上、敵から逃げたりする苦痛を和らげる為に、こういう物質が出るようになったとか聞いたことがあります。
いわゆるランナーズハイっていうのもこの物質のせいです。
修行を積んだ宗教者とかは瞑想とかによって、自由にエンドルフィンを出せるに至るといいます。
私たちのような凡人はウォーキングとかが最適なのかもしれません。
知ったかぶりで憎まれ者の金なら返でした。
投稿: 金なら返 | 2005/01/12 11:23
えと、これはあれですか、
放置プレイか何かで?
投稿: コンドー | 2005/01/15 23:47
見事な三日坊主でした
・・・とならないことを、ファンとして祈っております。
投稿: pon | 2005/01/18 00:19
はじめまして。
いつも「メディア評『ワイドシャッター』」を拝読しています。おもしろいなぁ、と・・・。
それで、私のblog(20日)に、今週号の一部(成人式報道に関する部分)を引用させていただきました。
よろしかったら、ご覧ください。
また、HPとblogをリンクさせていただいていますが、不都合などありましたら、お手数ですが、お教えください。どうぞよろしくお願いします。
投稿: ahaha | 2005/01/20 00:48
コメントありがとうございます。
ぼちぼち復帰しようかなと思っています。
なんだか、正月明けは毎年気合が抜けて困ります。
投稿: 小田嶋 | 2005/01/26 22:45
小田嶋さま
何度か(も←ヨケー)伺っておりましたが、お正月明けもとてもご多忙なのだと思っていました。
記事は毎週、楽しみにしております。
これからは、こちらのブログも。
投稿: ahaha | 2005/01/29 22:29