朝から雨。
蟄居。
明日からちょっと忙しくなる。
まあいいか。多少は外部からの強制がないと本当に何にもしなくなるわけだし。
※ダイエーホークスの高塚元球団社長が強制わいせつ罪で逮捕
高塚タイーホ記事@zakzak
この記事が話半分であるにしても、十分にトンデモな社長だ。
この高塚猛という人とあの中谷彰宏が共著で出した「抱擁力」という本がまた凄い。
抱擁力
まったく。
タイトル&サブタイトルが
抱擁力―なぜあの人には「初対面のキス」を許すのか
うわああ。でもって目次が
目次
第1章 もてる男は、いいかっこしない。(明るくオープンにすると、イヤらしくなくなる。
女性は、引き際に愛を感じる。 ほか)
第2章 もてる男は、女性から学ぶ。(モテる人はガールフレンドが大勢いることを、隠さない。
損していることを見てくれる人が女性にもてる。 ほか)
第3章 もてる男は、失敗強い。(「まじめ」が行きすぎると、「みじめ」になる。
動機は、不純なほうがいい。 ほか)
第4章 もてる男は、強引だけど低姿勢。(「言いわけ」は「良いわけ」だ。
自分が楽しむより、楽しませるほうが楽しい。 ほか)
第5章 もてる男は、簡単なことをおろそかにしない。(太ももは、手前から奥へではなく、奥から手前に撫でると抵抗されない。
モノに投資しながら、それを捨てる勇気がある男性がもてる。 ほか)
だと。
まさに中谷本の面目躍如というのか、ある意味強制わいせつほう助罪じゃないんでしょうか。
でなくても、「いやよいやよはいいのうち」の現代語訳だよな、これは。
この種の事件が起こる度に、「英雄色を好む」という諺が引用されるが、バカな習慣だと思う。
おそらく、この諺を引用する書き手のうちには、性犯罪者を擁護しようとする意識がある。
「まあ、やりすぎたのは確かに問題だけど、ああいう規格外の人物については、一種特別な道徳基準で判断してあげるべきなんじゃないのか?」
と。ついでに
「オレについてもそういうふうに考えてもらうとありがたいなあ」
ぐらい。
……うがち過ぎだろうか。
実際、英雄は色を好むのだろうか。
ほんとうのところは、権力者は、権力をカサに強引な性行動を取りがちだということに過ぎない。
であるから、この諺は、「英雄色を奪う」ぐらいに表現した方がより正確なのだ。
性欲の大小について言うなら、英雄であれ凡人であれ、助平なやつは助平だし、淡白なヤツは淡白だ。
古今の英雄が奔放な性関係を展開しがちであったということが事実であるにしても(←まあ、事実だよな)、その事実は、色事に限らず、あらゆるトロフィー(地位、名声、カネ、領地、美衣美食、etc.)を掌中に収めている権力者という人種は、欲望について野放図になりがちなものだという自明の事実の一部を語っているに過ぎない。英雄美食を好む。英雄土木建築を好む。英雄旅を好む。英雄高いところを好む、と。
つまりあれだ。色を好む人間が権力者になると色狂いになる、と、そういうことだ。権力を握った人間は、あらゆる点で極端な野郎になる。幸か不幸か。
問い:色を好みながらも英雄になれなかった男は?
答え:余儀なく清潔に暮らす。
また、英雄であっても、性的におとなしい生涯を送った人間がいないわけでもない。
ついでに言えば、英雄色を好むの逆は、必ずしも真ではない。
どころか、ほとんどまったくウソだ。
色を好む男であるオレは、一方において英雄的な資質を持っている人間だとも思うのだがどうだろうか……という主張は、であるから、当たり前の話だが、世間じゃ通用しないよ。
結論:性的な放縦さや倫理観の欠如を誇る傾向(←団塊の世代に特徴的な粋がり)にある人々は、「英雄色を好む」という諺をを好んで引用する。
「まあ、オレは確かに助平な男だけど、それはつまりオレが、英雄的ないしは活力に溢れた人間であるということでもあるし、そのことを率直に認める正直な男であるということを……」
か。
どうしようもないよな。反省してないわけだから。
「あの人は、そりゃたしかに一面ではしょうもない助平オヤジだよ。でも、英雄色を好むということもあるわけで、そういうところを抑圧してしまうと、角を矯めて牛を殺すという……」
ですか?
違うよ。
正反対だ。
いいかい、現代社会が英雄たる人間に求めているモラルは「大きい権力を持った人間は、性的に慎重であるべきだ」という、退屈な結論なのだよ。
というのも、権力は、ある種の女性にとって魅力と同義語だったりするからね。
そう。権力者はモテるのだよ。昔も今も。
と、もともとうぬぼれが強いタイプである権力者は、自分が女にモテているという事実を、自分の権力(社会的地位、経済力、押し出し、知名度)の反映ではなく、自らの人間的魅力(セックスアピール、オーラ、男らしさ)の証だと考える。
いい気なものだ。
が、この男の暴走は、彼が権力の中枢にいる限り、本人以外の誰にも止めることができない。
部下は、直言できない。というよりも、こういう男の下で働く人間は、直言できない男であるからこそ、部下でいることができるのだ。
で、直言した男は、当然排除される。
女はどうだろう。
彼の権力のカサの下にいる女は、彼になびく。
というよりも、演技であれ忍耐であれ彼になびくのでなければ、彼の周りにいることはできない。
なびかない女は、排除される。
すごい。
無敵のサイクル。セクハラスパイラルだな。
さてしかし、そのわれらが英雄雄タカツカ←コウツカ(10/27訂正)も、ひとたびその権力の座から失墜するや、それまでスーパーセクシーダイナマイトであったはずの化けの皮をものの見事に剥がされて、突然、一夜にして性犯罪者に化けてしまいましたとさ、と。
康夫ちゃん。
よく見ておけよ。
きっと今回の事件は、キミの身に起こるはずになっている成り行きとセットになって、デジャブを構成することになる。
デブの間に邪。
いや、たいした根拠はないのだが。
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